クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

4Kテレビ

4K・8Kの本格放送が既に始まっている。昨年12月から、NHKを始めとする民放各社のBS局、並びに一部のCS局が番組放映を一斉スタートさせた。
 
それ以前から、私は4K・8K放送について注目していた。
電気店のモニターテレビの前で、私は息を呑んで立ち尽くしたことがある。デモンストレートされていた高画質映像のあまりの美しさに、心を奪われたからである。
この時は時期尚早だった。
だが、今は対応テレビもどんどん安くなっている。今年はラグビー・ワールドカップ・イヤーだし、来年は何と言っても東京オリ・パラだ。
 
機は熟した。えーい買っちゃえ4Kテレビ。
 
今やネットで何でも買える時代。クリック一つで、もう二日後には梱包された大画面テレビが自宅に届けられる便利さよ。
慎重にセッティングしたら、さあ煌めきの極彩色、高精細高画質ワールドに突入だ!
スイッチ・オン!
 
ん??
・・・。
うーむ・・。
イマイチである。
 
いや、もちろんキレイではある。
だが、こちらの想像と期待を下回る。
 
謎はすぐ解けた。
私が電気店で心を奪われた衝撃の高画質映像は、要するに8Kだったのだ。
 
我々がいつも観ている通常のハイビジョン放送は2Kだという。
単純計算ではないかもしれないが、4Kはその倍、8Kなら4倍。
2倍と4倍は、かなりの歴然、雲泥の差なのであった。
 
きったねえぞ電気屋ども。すごい8K映像見せつけやがってよ。驚かせ、購買意欲をそそらせて4K買わせるなんてよ。詐欺じゃねえか、おい。
 
などとブー垂れても意味がない。
だったら8Kテレビ買えよって話。世の中そう甘くはないのである。(ちなみに8K対応テレビはまだまだ高い。高嶺の花だ。)
 
画質については、まあそういうことで納得しよう。期待が高すぎただけで、十分キレイなのだから。
それよりも憤然としてしまったことがある。
コンテンツの問題だ。
 
NHKを除く提供各局の番組情報を見て驚いた。
4K放送チャンネルだというのに、実際の4K放送番組があまりにも少ないのだ。全体の1割にも満たない。あとは全部2K番組。普通のBS放送と変わらない。
4Kチャンネルだというのに「4K番組を放送することは‘ときどき’あります。ほとんど無いけどね(笑)」みたいなあっけらかんぶり。唖然呆然とはこのことである。
なんだこの「なんちゃって」感は! 看板に偽りありだろ!
人をバカにするのもいい加減にしろ。
 
さすがにNHKは、夜中の休止時間帯を除き、すべての番組が4K放送というのが偉い。
ていうか、それが当たり前だと思うが。
 
要するに、高精細高画質放送に値するようなコンテンツがそもそも乏しいのだ。
それに、そういう番組を制作しようとすれば、使用機材も含め、相応に金がかかる。
にもかかわらず、それに見合う分の視聴料金は、現状において上乗せできない。
 
スポーツ中継番組というのは、これから結構カギを握るような気がするけどな。
ただ、専門CS局のJ・SPORTSも、現状は一緒。今秋のラグビー・ワールドカップについては、全試合4K生中継を予定しているらしいが。
 
以上の問題については、ゆくゆくは番組も増え、解消されていくものと思う。今はまだ始まったばかり。焦るな、待て、ということなのかもしれない。
 
個人的には、オペラやコンサートなどの中継や収録放送をやってくれるNHK・BSプレミアムシアターの4K放送は楽しみにしている。将来的には、クラシック専門CSチャンネル「クラシカ・ジャパン」の参入も期待したいところだ。
 
すべての標準放送が2Kから4Kとなり、ほんの少しだけ頑張れば8Kも簡単に手に入る時代は、果たしてもうすぐなのか、それともまだまだ遠い先なのか・・。