クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

イタリアのお食事事情

イタリア旅行、番外編。食事について気が付いたことを紹介しようと思う。
 
1 ホテルの朝食
イタリアの典型的な特色は、朝食のバイキング式テーブルに必ず甘ーい菓子パンやケーキ、クッキーがずらっと並ぶことだ。クロワッサンも砂糖やチョコが入っている。イタリア人は朝から甘い物をたっぷり食べるんだねえ。
 
2 リストランテ、トラットリア、オステリア
リストランテが一番高級で、間違いなくきちんと席にテーブルクロスが敷かれる。有名店となると、席の確保も大変。予約した方がいい。
飲み物は「すみませーん、とりあえず生(なま)1つ!」は無し。
今回私がパルマで訪れたリストランテは、ワインが「ボトルかグラスか」という選択肢のみだった。つまり、デキャンタによるハウスワイン(ヴィーノ・デラ・カーサ)がなかったということ。
 
以下、トラットリア、オステリアの順で、カジュアル化する。
オステリアは居酒屋風。トラットリアはその中間。トラットリアで十分に美味しいが、厳密に言うと、当たりハズレは存在する。飲み物は、こだわりのボトルがなければ、ここにはお手頃なハウスワインがある。わたし的にこれで十分。
 
3 メニュー
前菜(アンティパスト)、最初の皿(プリモ)、メイン(セコンド)と分かれていて、順番にいただくのがマナー。アンティパストは省略しても可。プリモはだいたいパスタかリゾット、メインは肉かお魚。
 
我々日本人は、カジュアルイタリアン店でスパゲッティだけをいただくパターンを持っているが、イタリアではあくまでもコースの中のサブとして組み込まれている。パスタだけを注文しても決して嫌な顔をされないが、リストランテでは流儀に従った方が無難。
 
パスタについては、地ワインじゃないが、地方によってポピュラーなパスタ、当地産のパスタがあるようで、全体としては驚くほど種類がある。
だが逆に、地方によってメニューの中にお目当てのパスタが無いということも。例えば日本人にポピュラーなスパゲティがメニューにないことは、ごく普通。せっかくなので、色々なパスタを試して、好みを見つけよう。
ただし、これも当たりハズレが存在するので、注意を。今回パルマの高級店でいただいたタリオリーニは、ちょっとイマイチだったなあ。
 
4 ピッツェリア
その名のとおり、メニューの中に豊富な種類のピザがあるお店。
イタリアのピッツェリアのピザは、アメリカ系のオーブン焼きタイプではなく、窯焼きなので、焼き加減、焦げ加減が絶妙で本当に美味しい。
単独のピッツェリアもあるが、リストランテ兼ピッツェリア、トラットリア兼ピッツェリアみたいなお店が多い。
そういうお店では、別に前菜やプリモを注文しなくても、ピザオンリーで全然かまわない。
コース料理が面倒くさい場合、あるいはエコノミーに徹したい場合、ピッツェリアは本当にありがたい存在。私はフランスでもドイツでもどこでも、現地料理に飽きると、安易にイタリア系ピッツェリアに逃避してしまう。
 
6 お水
フランスも結構そうだが、ボトルのミネラルウォーターを必ず注文するのが流儀。日本の居酒屋スタイルに慣れていると、お酒を飲むのにわざわざ水をボトルで注文するのはなんだかなあという気がするが、イタリアではそうなのだ。
ガス入り(炭酸)かガス抜きかをきちんと気にして注文すること。日本人はガス抜きが一般的だが、私は炭酸水、好き。
 
7 ビール
悪いこと言わん。やめとけ。
ビール、無いことはないが、おいしくない。それに、ドイツや日本の居酒屋でお馴染みのジョッキは無く、小瓶で出てきて、がっかり。そもそもイタリアはビール文化がないんだから。ワインにしとけ。
ただし例外がある。
ドイツ人がバカンスでやってくる人気リゾート地では、ドイツ人の嗜好に合わせたビールがメニューに並んでいる。ペーザロなんか天国だったわい。
 
8 デザート
フランス料理でもデザートは付き物だが、フランスでは高級店を除き、デザートを注文しなくても、普通に終わる。イタリアの場合、ピッツェリアや大衆店でさえも、黙っているとカメリエーレ(給仕人)に「ドルチェ? フルッタ?」と必ず聞かれる。ここでもやはり、甘い物好きイタリア人の特徴が顔を覗かせるということか。
(今や日本でもその呼び名が定着しているジェラートは、イタリア発祥だからね。)