クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ロジェストヴェンスキー

旧ソ連の指揮者でムラヴィンスキースヴェトラーノフといった怖そうな人とは違い、人懐っこい顔で親近感があったロジェヴェンさん。タクトを下ろすと、ロジャー・ノリントンみたいに「こんな感じですけど、どんなもんでっしゃろ?」と客席に笑顔を振りまき、拍手をもらっていたロジェヴェンさん。
 
彼の音楽性は疑うべくもないのだが、来日のたびに奥さんを連れてきて共演させる身贔屓ぶりが私は嫌いで、読響の客演はあまり足を運ばなかったんだよな・・。
むしろ、大昔で恐縮だが、1981年5月BBC響との来日公演で聴いた「惑星」、1992年3月にソビエト国立文化省交響楽団との来日公演で聴いたショスタコ10番などが、思い出として残っている。
 
また、先日6月12日のロシア・ナショナル管弦楽団の公演では、日本ではなかなかやらない「イオランタ」が演奏されたが、約10年前の2007年10月、読響とオール日本人キャストでこの作品を演奏したのは画期的だったと思う。
 
画期的と言えば、昨年5月、亡くなったスクロヴァチェフスキの代替で読響に客演したブルックナー交響曲第5番で、珍しいシャルク版を使用したのも、いかにも曲者ロジェヴェンさんらしかった。
 
海外では、2005年パリ・オペラ座で「スペードの女王」を鑑賞したが、演出が不可解で、全体としてあまりいい印象を持つことができなかったのが悔やまれる。
持っているCDでは、ロンドン響と録音したラフマニノフ交響曲第2番、ソビエト国立文化省響と録音したショスタコーヴィチ交響曲第1番第2番あたりが、愛聴盤。
 
どうぞ安らかに、ロジェヴェンさん。