2018年3月4日 新宿文化センター主催 東京フィルハーモニー交響楽団
指揮 アンドレア・バッティストーニ
合唱 新宿文化センター合唱団、新宿区立花園小学校合唱団
オルフ カルミナ・ブラーナ
バッティストーニ、東京フィルで(別に東京フィルじゃなくてもいいんだが)「カルミナ」やらねえかなあー、と以前から思っていた。
彼にピッタンコ、絶対に相性がいい作品だと思ったのだ。
彼が振ったらさぞかし素晴らしい演奏になるだろうと思ったのだ。
そしたら、なんと、やった。
嬉しいじゃないですか。
演奏の鍵となるのは「熱狂」。エンシュージアズムだ。
ほとばしるエネルギー。情熱。若者の賛歌。飲み、食い、喧嘩し、恋をし、友情を育む。これらが語られた中世の詩。まさにバッティにうってつけではないか。
彼のタクトは、大きく、力強く、ダイナミック。エンジン全開で弧を描く。
それでいながら、決して大雑把ではなく、繰り返し演奏される旋律、ラストのリピートでニュアンスを変えてみたり、テンポを変えてみたりするなど、遊び心も満載だ。
合唱は、何を隠そう心配だった。
所詮はアマチュアですからね。
「一生懸命がんばりましたんで、まあその・・出来栄えは不問っつうことで」じゃ困るんだよ。
でも、予想外の健闘だった。相当練習を積んだんだと思う。その成果が出ていた。
発音がクリア。母音の鳴らし方、語尾の子音の処理などが、とてもよく整っている。
指導者に恵まれたのだろう。そしてバッティの熱狂のタクトに引きずり込まれたのだろう。ベリーグッドだった。おめでとうございます。
バッティストーニのような一流指揮者でこの作品を歌えるのなら、私も参加したかったなあ。