クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2018/2/27 ルーヴル宮音楽隊

2018年2月27日   ルーヴル宮音楽隊グルノーブル   東京オペラシティコンサートホール
メンデルスゾーン   フィンガルの洞窟序曲、交響曲第4番イタリア、交響曲第3番スコットランド
 
 
音楽の演奏スタイルというのは、色々あっていい。
大編成で近代的なゴージャスな演奏もいいし、小編成でアンサンブル重視の古楽アプローチ型演奏もいい。
とは言え、聴き手の好みの問題というのもあるので、人によって賛否が別れるのはどうしても仕方がないが、私はそうした演奏スタイルの違いこそに音楽鑑賞の面白さを求めたいと思う。
 
ミンコフスキ&ルーヴル宮は、基本的に古楽アプローチだ。
ベートーヴェンモーツァルトなどは、そうした流儀の演奏を何度も聴いているので、違和感は感じないが、やはりメンデルスゾーンだと聴き慣れているものとは違うので、けっこう驚いたりする。「あっ!そうやりますか!?」の連続である。もちろん、それはとても新鮮であり、面白い。
 
ミンコフスキのタクトを見て、あるいは出てくる音を聴いて、一つ間違いなく言えるのは、作品に対するアプローチに迷いがなく、確信があることだ。
古楽器で演奏することの困難性なのだろう、実は時々響きや音程などに「おや??」と思う部分もあった。だが、音楽の方向性にぶれがないので、そうした些細な事で停滞せず、ぐいぐいと進んでいく様が、とても爽快で、気持ちがよかった。
 
ところでこの日、メインのスコットランドの演奏前に、ミンコフスキが聴衆に向かい、英語で語り始めた。結構長々と喋った。
私は自分の英語能力に自信があるとはとても言えないので(何度も海外に行っているが、実は大したことない)、彼が話した内容を100%理解できなかったが、まあ要するに曲の紹介や彼の作品観の類で、なんとなく「ふーん」と聞いていた。別に特別何か感心するようなことも言ってたわけじゃないし、特別何か面白いことを言ってたわけじゃない、と私は思った。
 
だが、会場の客席では、彼の話に反応して大げさに笑ったり、「ほほ~。はー。」と声にしたり、なんだか一々頷いている人たちが多かった。やたらと多かった。
 
なんだか、いかにも「自分は英語が理解できて、彼のメッセージはちゃんと受け取っているのさ」みたいな優越的な誇示が感じられ、「胡散臭ぇなあ・・」と思ったのは、ひょっとして私だけだろうか?(笑)