二日前の8月7日のこと。私は決断を下さなければならなかった。
演目としてはベタではあるが、野外ステージならではのスペクタクルと独特の雰囲気があり、湖畔リゾートとしての高揚感もあってとても楽しめる音楽祭だ。
ホテルは両方確保してある。決断したら、すぐに行かない方のキャンセル手続きをしなければならないが、キャンセル料金が発生するギリギリのタイミングが二日前だった。もちろんそれと共に、行くと決めた公演チケットを手配しなければならない。
決め手のポイントは、天気。
ところが、ブレゲンツの天気予報は雨。
かなり色々な予報サイトでチェックしたが、例外なく雨。これは間違いないだろう。
ただし、主催者側も極力キャンセルしたくないだろうから、降り具合を見て開演時間を遅らせたり中断をしたりしながら、なんとしてでも公演を成立させるかもしれない。
よし、決めた。
音楽祭チケットオフィスに行き、ドン・ジョヴァンニの残券状況を確認。安い席はもう売り切れていて、残っていたカテゴリーは、上から3つ(S、A、B)。B席でも260ユーロ(約3万円)。高っ!!
こうして迎えた8月9日、ザルツブルク三日目の朝。
天気はやはり雨・・・。
まあこればかりは仕方がない。観光する気分はイマイチ盛り上がらないが、雨なら雨で、出来ることはある。
メンヒスベルクから望む、雨で霧がかったザルツブルク市街。
昼食を取った後も観光を続けることは出来たが、ホテルに戻り、ネットで遊んだりブログ記事をまとめたりしてのんびり過ごした。