
ザルツは天気も良く観光日和だったが、この日の鑑賞公演は午後4時半開演だったので、昼食をとってホテルにチェックインし、そのまま休んで公演に備えた。
時間となり劇場に向かうと、本公演はネトレプコが登場するということもあって、会場周辺は熱気ムンムン。
入手難だったプラチナチケットを所持し、誇らしげに入場する選ばれし者たち。
「ザルツブルク音楽祭ってどんなもの?」と様子を見に来た、ただの観光客や野次馬。
そして「チケット譲ってください」というカードを掲げている多くの人々・・・。
驚くべきことだが、このカードを掲げている連中、いかにも必死にチケットを探し求めているように見えるが、実は「定価は高いのでパス。ディスカウントしてくれるのなら、買ってもいいよ。」というあわよくば組。実に不届者なのだ。
もし私がどうしてもその公演を聴きたかったら、たとえ定価にプレミアムを加えられたとしても、ひどいぼったくりでなければ、真剣に財布の中身と相談するのに・・・。
それにしても、お客さんたちは、本当に見るからにセレブ。バイロイトもきちんとした礼装スタイルの人が多いが、基本ダーク系。ザルツの場合、明らかに着飾ることに勝負をかけていて、女性のドレスがカラフル。金持ち連中が幅を利かせていて、まるで「ここは我々の居場所だ」と言わんばかり。
そういう奴らにオレは聞きたい。
「あんたら音楽を聴きに来たのか、それとも社交に来たのか、いったいどっちだ??」と。
いともあっさり「社交ですが・・なにか・・・」と言われそうだが・・・。