「期待したところで、その期待には決して応えてくれない」ということは百も承知。
でありながら、「いったい何をやるのかな?」とシーズンプログラムの発表を密かに心待ちにし、発表されたラインナップを眺め、落胆し、溜息をつく・・・。
毎年これの繰り返し。
我が国のオペラハウスは、オペラを上演するための劇場でありながら、そのオペラを熱愛するコアなファンに見向きもしない。お店の構えはいいがメニューはお子様ランチしかない三流食堂だ。
それでも、毎年1、2演目くらいは「お!?」というのがあった。
来シーズンは「ない」。
これまでにも「なんじゃ、このラインナップは?」というのは何度もあったが、その中でも間違いなく史上最貧弱レベルである。
この劇場には、信念も、理想も、目標も、旗印も、存在意義も、何もない。
毎年この程度の作品しか鑑賞できない日本のオペラファンの皆様、本当にお気の毒様。
オペラの世界ってさ、本当はもっとすごいんだよ。奥が深いんだよ。
でも、その真髄を日常的に体験することが出来ない国に住んでいる皆様、本当にお気の毒様。
財政難だというのなら、だったらもうやめちゃえば?
こんな三流メニューしか提供できないんだったら、やめても、誰も文句言わないって。