クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

新国立劇場の新芸術監督

新国立劇場は、オペラ部門の次期芸術監督(18/19シーズンから)として、大野和士氏を迎えると発表した。
 
このニュースは、基本的には朗報である。
バーデン州立歌劇場(カールスルーエ)の音楽監督、ベルギー国立歌劇場(モネ劇場)の音楽監督、リヨン国立歌劇場の首席指揮者を歴任したそのキャリアと実力は計り知れない。彼なら、新国立劇場のレベルを一段上に引き上げてくれるかもしれない。
また、「停滞」としかいいようがないマンネリ化した演目ラインナップも、少しは変化をもたらしてくれるかもしれない。
 
だがその一方で、最近はもう「新国立なんて、所詮はこの程度」とダメの烙印を押してしまった私は、「期待すれば、その分がっかりするだけ」とすっかり諦めの境地でもある。大野さんが就任したからといって予算が増えるわけでもなし。劇的に変わるわけがない。
 
別に新国立劇場が悪いんじゃない。
日本のオペラ芸術の文化が単に成熟していないだけなのだ。
日本のオペラは、これから何十年たっても、「椿姫、ボエーム、セヴィリアの理髪師フィガロの結婚」あたりの基本路線をずっとウロチョロし続ける。その程度で成り立っている薄っぺらい文化なのだ。
 
それを考えれば、大野さんは、豚に真珠、猫に小判である。もったいないったらありゃしない。日本になんか戻らないで、もっと欧州の本場で上を目指して欲しかったと思う。
 
・・とまあ、これくらい期待値を下げておけば、少しでも良い変化が起きた時、大袈裟に「こりゃすげえ」と驚くことができるかもしれないね(笑)。