クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2014/12/29 バーゼル1

 いつも利用しているルフトハンザ航空のフライトを予約することが出来なかった。どういうわけか、格安航空券が出てこなかったのである。年末年始ということで早くから団体などの予約が入り、個人向けのエコノミーチケットが発売されなかったのだろうか。予約できるチケットが最低でも28万円もしていたが、これだと完全に予算オーバーだ。
 
 別にルフトハンザじゃなくても、欧州に飛ぶのなら航空会社はどこだって同じでは、という意見もある。否定はしない。
 だが、同じ飛行機(もしくはグループ)を利用し続けることのメリットというのは絶対に存在する。マイレージが貯まり、それによってグレードがアップすれば、ラウンジを利用することだって可能になるのだから。
 
 結局、エールフランスにした。およそ17万円。そう、これくらいが妥当な相場のはずなのだ。
 ルフトでこの価格帯のチケットが出てこず、やや残念だったのだが、実を言うと結果的にこれで助かった。
 出発の前日、ドイツ地方を中心に大雪が降ったらしく、ルフトハンザのフライトスケジュールに大きな影響が発生した。欧州間ではキャンセルも相次いだらしく、日本発着便においてもかなりの遅延が出ていた。
 今回エールフランスを選んだのは「仕方なく」だったわけだが、そのおかげで遅延に巻き込まれず順調に目的地まで行くことが出来たのだから、まったく何が功を奏するのか分からない。少なくとも前回のイタリアといい、飛行機に関しては運に恵まれていると思った。
 
 そういうことで、私の飛行機は遅れることなく経由地のパリを出発し、順調に最初の目的地のバーゼルに向かっていた。
 もうすぐ到着ということで徐々に降下し、分厚い雲を抜け、ようやく見えた地上を機内の窓から覗いてびっくりした。当たり一面まるでスキー場のような白銀の世界だった。どうやら雪はドイツだけでなく、スイスでも相当に降ったようだ。
 
 午前10時30分、バーゼル空港着。
 フランス、ドイツ、スイスと3つの国境を持つこの都市の空港には2つの入国通路がある。フランス・ドイツに向かう出口とスイスに向かう出口である。事前の下調べで予めこの情報を知っていたため、迷わずスムーズにスイスに入国できた。
 事情を知らず、仮にもし間違えてフランス・ドイツ出口に出てしまったら、その後はどうなってしまうのだろうか。そこらへんはよく分からない。
 
 さて、バーゼルを訪れ、そこに泊まる場合、旅行者にはとても良いサービス提供がある。滞在中、市内公共交通機関(トラム、バスなど)の利用がフリー(無料)になるカードをプレゼントしてくれるのだ。モビリティチケットという。
 このカードは滞在するホテルで貰えるのだが、そのホテルに向かうまでの間でも、宿泊予約確認書を所持していればタダでトラムやバスに乗れるとのこと。バーゼル空港から市内への交通手段においても有効なので、移動にまったくお金がかからない。これは実にありがたい素晴らしいサービスである。スイスのすべての都市で見習って欲しい。
 
 ホテルに到着し、荷物を下ろして、さっそく観光に繰り出す。
 行こうと思っていた場所があった。ブルダーホルツと呼ばれる高台で、そこには古くに建設された水道塔がある。絶好の展望スポットだそうで、塔の上からはバーゼル市内を見渡せるとのことだ。
 
 バーゼルに到着した時、天気は曇りだったのだが、ブルダーホルツに向かっている途中で雪が降り出した。タイミングとしては最悪。せっかく展望スポットに到着したというのに視界は全くの不良。これでは何のために来たのか分からない。やれやれ。
 地元の人たちが子どもと一緒にソリ滑りに興じていた。しばしの間、そうした光景をぼーっと眺めた。
 
 まあ何はともあれ、雪景色をご覧くだされ。
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 街の中心部に戻ると、もう途端にすることがない。
 本当はこうした悪天候の日には、博物館や美術館を訪れるのが有効的な観光だ。
 だがこの日は月曜日。市内、いやスイス各地のほとんどの博物館美術館が月曜日は休館となる。なので、出来ることといったら後はお散歩くらいしかないが、バーゼルは今回で三度目なので、ちょっと今さらという感じがする。それに、何と言ってもこの雪だ。
 
こういう時は、レストランに行って旨い物を食うに限る。物価高のスイスではレストランのメニューも値が張るが、仕方があるまい。観光代を含んでいると思って割り切ろう。
 
昼食を取り、予定よりちょっと早かったがホテルに戻り、長旅の疲れを癒やした。
結局、雪はそのまま夜までずっと降り続き、止むことがなかった。
 
 いつも不思議に思うことだが、欧州人は少々の雨なら傘をささない人が多い。この日も雪の中で傘をさす人は圧倒的に少数派だった。これもまた文化の違いなのであろうか・・。
 
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