クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2014/10/21 東京フィル

2014年10月21日  東京フィルハーモニー交響楽団   サントリーホール
合唱  新国立劇場合唱団
チョ・ソンジン(ピアノ)、小山由美(メゾ・ソプラノ)、福井敬(テノール
ショパンプレトニョフ編)  ピアノ協奏曲第1番
 
 
 知られざる名曲、隠れた傑作というのがある。もちろん人によって意見も様々だろうが、私なんかは個人的にスクリャービン交響曲第1番、これに当てはまると思っている。
 この曲、知らない人も結構多いのでは? まあだからこそ「知られざる」「隠れた」なわけであるが。
 でも聞けばきっと認めてくれるでしょう。この日、会場に足を運んだ多くの人が演奏を聴いて「いい曲じゃない?」という感想を抱いたのではないか。音楽は決して難しくない。単純にいい曲なのである。特に最終楽章はソロ歌手と合唱が加わって大いに盛り上がる。しかも「芸術を讃えよう!」という歌詞であるため、美しさもまた格別だ。
 
 こういう素晴らしい曲がなかなか演奏されないのはもったいないなと思う。スクリャービンという作曲家自体がメジャーでない上に、合唱もソロ歌手も揃えなければならず(しかも出番は短い)、なおかつロシア語なので、プログラムに採用するのは勇気がいるということなのだろう。
(この記事をお読みになって「どんな曲なんだか聴いてみたいな」と関心を持たれた方、CDならムーティ指揮フィラデルフィア管のがお薦めでっせ!)
 
 プレトニョフは淡々とタクトを振るイメージがあるのだが、この日は結構ダイナミックだったのが印象的。明るく、最終楽章に向けて徐々に開花させるかのような音楽を作っていたのが良かった。
 二人の歌手はそれぞれ持ち味を発揮していたが、意地悪い言い方をすると「お仕事、そつなくこなしました」的な歌唱だったかも。
 小山さんがステージに登場した時、その熟々な妖艶さに一瞬たじろいでしまったが、お声はいつもの小山さんで、ちょっとホッとしました(笑)。
 
さて、前半のショパ・コンであるが、いやあ申し訳ない、ほとんど寝てた(笑)。
まあ、その、仕事で疲れていたんだよな、きっと。
そう言えば、この日はお客さんの入りが上々だった。指揮者やスクリャービンでこれだけの人が集まることは考えにくいから、ということは人気ピアニストということなのだろうか。韓流ブームはいまだに続いているわけ?
 プロフィールを見ると、国際コンクール入賞歴もあってなかなかご立派であるが、その割には小ざっぱりした演奏でパッとしなかった印象だが・・・おっとすまねえ、寝ていたんだったオレ。何も言うまい(笑)。