2014年10月21日 東京フィルハーモニー交響楽団 サントリーホール
指揮 ミハイル・プレトニョフ
合唱 新国立劇場合唱団
この曲、知らない人も結構多いのでは? まあだからこそ「知られざる」「隠れた」なわけであるが。
でも聞けばきっと認めてくれるでしょう。この日、会場に足を運んだ多くの人が演奏を聴いて「いい曲じゃない?」という感想を抱いたのではないか。音楽は決して難しくない。単純にいい曲なのである。特に最終楽章はソロ歌手と合唱が加わって大いに盛り上がる。しかも「芸術を讃えよう!」という歌詞であるため、美しさもまた格別だ。
こういう素晴らしい曲がなかなか演奏されないのはもったいないなと思う。スクリャービンという作曲家自体がメジャーでない上に、合唱もソロ歌手も揃えなければならず(しかも出番は短い)、なおかつロシア語なので、プログラムに採用するのは勇気がいるということなのだろう。
プレトニョフは淡々とタクトを振るイメージがあるのだが、この日は結構ダイナミックだったのが印象的。明るく、最終楽章に向けて徐々に開花させるかのような音楽を作っていたのが良かった。
二人の歌手はそれぞれ持ち味を発揮していたが、意地悪い言い方をすると「お仕事、そつなくこなしました」的な歌唱だったかも。
小山さんがステージに登場した時、その熟々な妖艶さに一瞬たじろいでしまったが、お声はいつもの小山さんで、ちょっとホッとしました(笑)。
さて、前半のショパ・コンであるが、いやあ申し訳ない、ほとんど寝てた(笑)。
まあ、その、仕事で疲れていたんだよな、きっと。
そう言えば、この日はお客さんの入りが上々だった。指揮者やスクリャービンでこれだけの人が集まることは考えにくいから、ということは人気ピアニストということなのだろうか。韓流ブームはいまだに続いているわけ?
プロフィールを見ると、国際コンクール入賞歴もあってなかなかご立派であるが、その割には小ざっぱりした演奏でパッとしなかった印象だが・・・おっとすまねえ、寝ていたんだったオレ。何も言うまい(笑)。