クラシック、オペラの粋を極める!

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2014/10/14 マリインスキー歌劇場管

2014年10月14日   サンクトペテルブルク・マリインスキー歌劇場管弦楽団   サントリーホール
ネルソン・フレイレ(ピアノ)
ブラームス  ピアノ協奏曲第2番
 
 
 何度となく来日しているネルソン・フレイレであるが、私自身は久しぶりだ。30年くらい前に一度、アルゲリッチとのデュオリサイタルに行って以来である。
 天下のアルゲリッチと組むくらいだから、当時からそれなりの実力者だったとは思うのだが、その時は失礼ながら女王様の提灯持ちかと思った(笑)。ひょっとしたら愛人関係なのか?とも。
 当然ながら、フレイレのピアノについてはまったく記憶なし。きっと耳も目もアルゲリッチに完全釘付けだったと思う。仕方ないよな。うん。
 
 今回初めてじっくり聴いたフレイレのピアノはいい感じに円熟し、味わい深いブラームスの音楽に程良くマッチした演奏だった。オーケストラとよくブレンドしていて、コンチェルトではなく一つの管弦楽曲という趣だった。技巧を誇示せず、出しゃばらず、協調し、音楽を引き立てる。さすがはアルゲリッチが認めたアンサンブルパートナーであった(笑)。
 
 しかしこの日のハイライトは誰が何と言おうとタコ8に尽きる。
 比べちゃいけないのは分かっているが、前々日に聴いた東響とはオケの響き方が全然違った。音が重くて暗くて冷たいのだ。なんだかんだ言ってもロシアのオケだよなと実感。ショスタコはやっぱりこういう音で聴きたい。
 
 ゲルギエフであるが、音楽をあれこれといじっている感じはしない。ただ単に再現しているだけにも見える。それでも有無を言わさない圧倒的な説得力があった。
 
これってやっぱりゲルギーマジック??
だとすると、魔法の杖はあの爪楊枝か??(笑)
演奏後の静寂の時間は美しかったな。誰も拍手をフライングさせることができなかった。どうやら観客の方も魔法をかけられてしまったようだった。