指揮 ロレンツォ・ヴィオッティ
東響との共演が今回で4回目となるロレンツォ・ヴィオッティの評判がいい。別に「マルチェロ・ヴィオッティの息子」なんて言わなくても、十分ロレンツォとして通用しそうな気配である。私自身は、今回初めて聴いた。
そのヴィオッティだが、的確明快かつ巧妙な指示で、非常に冴えがある印象だ。スコアもしっかり頭に入っていて、オーケストラの反応や食いつきも良く、タクトは万全と言っていい。
音楽はスケールが大きく、包容力があり、畳み掛けるようなドラマチックな構成も見事。
前半プロの演奏から、早くも盛んなブラヴォーが飛び交うなど、なるほど評判どおり、すっかり東響ファンのハートを掴んでいる模様。イケメンということもあって、人気は上々のようだ。
私としてはやっぱり、お父さんと同様にオペラの演奏に期待をしたい。2021年シーズンからオランダ国立オペラの首席指揮者就任が決まっている。果たして、アムステルダムで聴く機会が訪れるだろうか。