クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

トスカの舞台

 永遠の都ローマ。トスカの各幕の場所が実際にローマ市内に存在しているのは御承知のとおりだ。第一幕はサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会。第二幕はファルネーゼ宮殿。第三幕はサンタンジェロ城
 
 もうずいぶんと前のことだが、私はサンタンジェロ城→デッラ・ヴァッレ教会→ファルネーゼ宮殿の順でそれぞれを巡ったことがある。名づけて「歌劇トスカの足跡を辿る旅」(笑)。やっぱこれくらいやらなきゃ、正真正銘のオペラファンとは言えないでしょう!
 と偉そうなことを言っているが、それほど大したものではなく、十分に徒歩で回ることが出来る簡単な散策だ。
 
 サンタンジェロ城からデッラ・ヴァッレ教会までの道のりは、脱獄囚アンジェロッティになったつもりで、人目を避けるようにコソコソと(笑)。息も絶え絶えに教会にたどり着き、中に入る。
 この教会が観光名所として有名なのかどうかはよく知らないが、大きくてとても荘厳で、見る価値は十分にあり。当たり前だがカヴァラドッシが書いたマグダラのマリアの絵はありません(笑)。
 同様にアッタヴァンティの礼拝堂も実在しないが、モデルとなった礼拝堂があって(名前は忘れた)、そこを「ふーん・・」と眺めたことをなんとなく記憶している。
 
 ファルネーゼ宮殿はデッラ・ヴァッレ教会からわずかに5分程度。フランス大使館として同国政府が使用しているため、普段は一般見学がかなわず、外観を眺めるのみ。ちぇっ。
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 ここは単にオペラの舞台というだけでなく、名匠アンニーバレ・カラッチの最高傑作で歴史的価値の高い「バッコスとアリアドネの勝利」というギャラリー天井装飾画があるのだ。それだけでも見せてくれたっていいじゃんかよ、ケチ。
 
 カヴァラドッシが処刑され、トスカが身投げするサンタンジェロ城。ここは観光名所なので内部の見学が可能。オペラの舞台上に必ず設置される大天使の彫像は、お城のてっぺんにある。頂上からの眺めがよく、サン・ピエトロ大聖堂が間近に望める。
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 さて、ここがカヴァラドッシが銃殺される場所であるのはいいとして、果たしてトスカはどこで身を投げたのかということが大問題。
 というのも、大天使の彫像が置かれている付近には、はるか地上に落ちる絶壁の場所など無いからだ。せいぜい階下に落ちる程度。意を決して飛び降りたら数メートル下に落ち、「すみません足を骨折しました、イテテ・・」だなんて、まったく笑い話にもならんわな。
 
 ま、所詮は物語なわけだし。フィクションに目くじらを立ててもしようがないわけである。それにお城の外観写真を見る限り、どこかに絶好の飛び込みポイント(??)がありそうな感じである。
 
 そう言えば、カヴァラドッシとトスカの愛の巣で、アンジェロッティをかくまった別宅というのはどこにあるんだろう? あるのであれば探してみたい気もするが・・・いや、そこまでする必要なんか全然ないな、アホくさ。
 
 うーむ、またローマに行きたくなってしまったわい。ムーティ先生の御健在なうちに是非とも行きたいところだが・・・しばらくは難しいかなー。