指揮 シャルル・デュトワ
ルイ・ロルティ(ピアノ)
ベルリオーズ 序曲ローマの謝肉祭
リスト ピアノ協奏曲第2番
レスピーギ ローマ三部作(ローマの祭り、ローマの噴水、ローマの松)
よっ!やったね!
祝祭大劇場じゃなくてフェルゼンライトシューレっていうのが、扱いがちょっと悲しいけどな(笑)。
冗談はさておき、今年も来てくれました、毎年12月恒例、デュトワのコンサート。日程の都合で残念ながらA定期(「夜鳴きうぐいす」と「子供と魔法」)は聞けなかったが、この日も十分に魅力的かつ意欲的なプログラムだ。いかにもデュトワの得意技って感じ。
二曲目のリストのコンチェルトもパワフルで良かった。失礼ながら知らないピアニストであったが、略歴によると、モントリオール生まれで13歳の時にモントリオール響と共演を果たしたということで、ひょっとしてデュトワが発掘したのであろうか?
日本のコンサートでは珍しいファツィオリのピアノを使用。見慣れないロゴマークに、客席では「あれ、どこの楽器??何て書いてある??」とのヒソヒソ声があちこちから。演奏よりも、ピアニストよりも、楽器に注目が行ってしまったのは、ちょっと目算が外れたか?(笑)
そして圧巻のローマ三部作。NHKホールいっぱいに響かせる大音量を創出しながら、それでもバランスが取れた機能的で美しい色彩感溢れる音楽を構築させたのはさすがデュトワである。
私は昔ラッパを吹いていたので、どんなに安定した技術を保持していてもミスが起こってしまう金管楽器に対して相当温情をかけられる人間であるが、それでもローマの祭りの冒頭部分の破綻はいただけない。一番カッコ良くて一番目立つところだぜ。あそこは頑張らないとね。