クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2012/12/1 新日本フィル

2012年12月1日  新日本フィルハーモニー交響楽団   埼玉会館
 
 
 バイエルン放送響のベト・チク最終公演(午後7時開演)に先立ち、午後2時開演の本公演を鑑賞した。ダブルヘッダーの敢行である。
 基本的にコンサートのハシゴはあまりしたくないと思っている。だが、プログラムが魅力的で、行かずにはいられなかった。ロシア物の名作2つが並んだ意欲的なプログラム。特に、ハーディングがどう春祭に挑むか、興味津々だった。
 
 期待どおり、その春祭の解釈と演奏が際立っていた。スコアを明晰に読み解く能力に長けた理系の(?)ハーディングにとって、春祭のような複雑な音楽はお手のものといったところだろう。深い洞察と高度の方程式を駆使して、難解なスコアを一気に解き明かしてしまう。秀才なのだ、彼は。見るからに頭良さそうな顔しているもんね。
 
 理路整然とした端的な演奏によって、混沌と絡み合っている重層的な響きの中から、クリアで純度の高い旋律とリズムが浮かび上がった。リニューアルされ、新鮮さを取り戻した春祭の出現。大成功。ハーディング、してやったりであろう。
 
 一曲目のチャイ4については、コメントすることが出来ない。連日のコンサート通いで疲れていたせいか、自分の鑑賞態勢がイマイチで、睡魔に襲われた。夜のバイエルン放響もあることだし、ここは無理せずに寝ちゃおうと思った。誠にすみません。
 
 この後、浦和から赤坂へ場所を移動し、サントリーホールに駆けつけると、なんと、観客席にハーディングがいた。思わず笑ってしまった。