クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2011/8/16 ザルツ近郊1

 天気は回復し、絶好のドライブ日和となった。この日から3日間連続でレンタカーを借り上げ、Sさん夫妻と景勝地ザルツカンマーグートを巡る。
 初日は、まず近郊で一番大きいアッター湖に行き、次にもう少し先にあるトラウン湖を巡って、早めにザルツブルクに戻ってくるというコースだ。Sさんからは「夜のコンサート、オペラが控えているので早めに切り上げたい、出来ればお昼はザルツ市内に戻って食べられるようにしたいです。」というリクエストを頂いている。オーケー、ラジャー。本当はボートや遊覧船、登山鉄道やリフトなどに乗ったりハイキングしたりして、午後までたっぷりと自然を満喫したいところだが、仰せのとおりにすべく、努力いたしましょう。ただ「12時に戻る」のはちょっと難しいかも・・・。
 
 レンタカー会社は「ヨーロッパカー」を選択。エイヴィスとハーツが大手2大会社として有名だが、ヨーロッパカーも営業ネットワークは引けを取らず、それでいて値段がその2つよりも安いのが良い。日本からも日本語でネット予約ができます。
 
 最初の目的地をアッター湖に選んだのは、この湖畔の小さな村に大作曲家グスタフ・マーラーが夏の期間に籠って作曲に勤しんだ小屋が残っていて、そこを見学するため。一般の「サウンド・オブ・ミュージック」バスツアーには当然組み込まれないコース、まさにクラシックファンならでは訪れだ。場所は湖の東岸、シュタインバッハより更に1、2キロ北のゼーフェルト。街道沿いにあるホテル・フェッティンガーが小屋の管理をしていて、見学したい場合はホテルのレセプションに申し出る。すると、無料で鍵を貸してくれる。
 あたりはキャンプ場になっていて、キャンピングカーが所狭しと並んでおり、ひっそりとした佇まいの雰囲気だった前回訪問時(10年前)からすっかり様変わりしてしまった。もしマーラーが生きていたら、「こんなところでは作曲に集中できん!」と嘆くことだろう。だが、湖畔から湖を眺める景色や、透き通った湖の色などは昔と変わらず美しかった。
 
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 鍵を開けて小屋の中に入ると、センサーが働いて、突然スピーカーから交響曲第3番の録音テープが流れて、おっとビックリ。そう、第3番はこの小屋で作曲されたわけですね。
 Sさんの奥さん(ポーランド御出身です)は、別荘風を想像していたようで、トイレもキッチンもなく部屋の真ん中にピアノが置いてあるだけの作業場にとても驚いていた。
 
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 アッター湖を離れ、そこから更に東に向かいトラウン湖を目指した。この湖はザルツカンマーグートのエリアの中ではそれほど有名ではないかもしれない。ザルツからも離れているので訪れる人も少ない気がする。しかしその分静かだし、背後にそびえる山の景観が美しくて、私は大好きなスポットである。
 
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 トラウンキルヒェンという、湖にやや突き出した教会のある村に行き、そこで車を停めて湖畔を散策し、記念写真を撮り、テラスカフェで優雅にお茶を楽しむ。(運転するので、ビールが飲めないのが残念(笑))いや~、バカンスしてるって感じ。
 
 もっとゆっくりしたかったが、正午を少し回ったところでお約束どおり帰路につく。ハイウェイを爆走し、午後1時に戻って・・・と、ここまでは順調だったのだが・・・。やっぱり思うように行かないのが海外旅行だ。
 
ハイウェイを降りた所から市内へ通じる道が大渋滞だった。予定外~。
ようやく市の中心部である旧市街付近までたどり来たのに、間違えて再び川を渡って新市街方面に行ってしまい、思いきり遠回りしてしまった。予定外~。
駐車場に入れようと思ったら、そこも混んでいて大幅に時間を要してしまった。予定外~。
 
 結局ザルツ市内に戻ってから、一時間もさまよったことになる。疲れた~。
 
 お昼はSさんのお薦めで、イタリアンに連れて行ってもらった。ホワイトソースによるタリアテッレ、おいしゅうございました。
 お二人とはここでいったん別れたが、午後8時半開演のコンサートまでは時間があったので、レジデンツギャラリー、大聖堂DOM、ザンクトペーター教会などを見て回った。