3月7日、読響の名曲シリーズコンサートに行ってきた。読響主催公演であるが、実質エヴァ・メイのソプラノリサイタル(オペラアリアの夕べ)である。
通常ならこのブログでは公演鑑賞記として感想を書くわけであるが、本日はあえて記事タイトルを「エヴァ・メイ」にして、彼女の魅力そのものについて書くことにした。
おそらく、間違いがなければ、私は彼女が来日した際には少なくとも必ず一公演は足を運んでいるはずである。たぶん。
かように足繁く公演に出向いているのは、ズバリ、単純に彼女の声と歌が好きだからだ。(あ、あとルックスも(笑)。)
可憐な声。清楚な響き。高音でもフォルテでも決して声を振り絞ったり強く叫んだりすることがない。自然で、限りなく美しく整った歌声。弱音はさらに心地よく、あたかも羽毛のような柔らかさ。ベルカント(美しい歌声)とはまさに彼女の声のことだと思う。
かと思えば、明るくて陽気な女の子役も結構イイ感じ。アディーナ、ノリーナ、マリー(連隊の娘)など。
ご本人は、「皇帝ティートの慈悲」のヴィテリア(悪女役)も気に入っているとのこと。私も映像(テューリッヒ歌劇場)を見たけど、確かにハマっていて、彼女の多様性を存分に示していた。
イタリア国内で活躍しているかと思いきや、スケジュールを見るとチューリッヒが主たる活動拠点になっているようだ。チューリッヒ歌劇場は劇場空間がそれほど大きくないので、彼女のソフトな声量にうまくマッチしているのではないかと思う。