クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

呼び屋さんよ、もっと頑張ろうぜ

「音楽の友」誌の最新9月号特集にて掲載発表された「来日演奏家速報2020」を眺め、前記事「オペラ・フェスティバル」に続いて、ぼやく。
「やれやれ、ぱっとしないなあ・・」

「おっ! ◯◯が来るじゃん!? マジか!?」みたいなインパクトのあるネームがほとんど見当たらないのである。これまでに何度も来日している人たちばかり。「あ、またいらっしゃるんですね、ハイハイおつかれー」みたいなマンネリ感。

日本の呼び屋、コンサート・エージェントには、「よし! 今度はこの演奏家・団体を日本に呼んでやろう!」的な気概がまったく見えない。経済力が衰えてろくなスポンサーも付かず、金が無いというのが結局の原因だろうが、悲しいのう・・情けないのう・・。

それでも我が国はベルリン・フィルウィーン・フィル、コンセルトヘボウなどの一流オーケストラを定期的に招いている実績がある。アイデアを生み出し、知恵を絞り、しっかり営業すれば、魅力的な招聘企画を生むことができるはずだ。

例えば。
今もっともホットなアーティストと言ったら、今年2月に来日したT・クルレンツィスだと思うが、今度はムジカ・エテルナではなくてSWR響と組ませて呼ぶとか、国立ペルミ劇場を丸ごと呼んじゃうとかしたら、再び大旋風が吹き荒れること間違いなし。

クルレンツィスと一緒にセンセーションを巻き起こしたコパチンスカヤ様には、「コパチン・プロジェクト」と銘打ち、コンチェルト、ソロ、室内楽、現代音楽、異ジャンルコラボなどで大活躍する連続プログラムを企画したら、面白いんちゃうか。彼女、喜んでやってくれると思うで。

もうすっかり日本は卒業しちゃった感が満載の御大バレンボイム、手兵のW・E・D・オーケストラとのパッケージだったら、おそらく首を縦に振るぞ。

現代ピアニスト「隠れ世界ナンバーワン」の噂が轟くG・ソコロフ初来日リサイタルが実現したら、近年最大級のビッグニュース。

人気抜群のピアニスト、ラン・ランやユジャ・ワンに、同じく人気のある若手ヴァイオリニスト(例えば五嶋龍くんとかサラ・チャンちゃんとか)を組ませて黄金リサイタルやったら、ソールドアウトになるでしょ!?

既にヨーロッパで熱い注目を集めている指揮者、C・カリディスやM・グラジニーテ・ティーラなどを招聘したら、通な連中は飛び付くと思うが・・・うーん、これはちょっと冒険か?

スカラ座ぐらいしかめぼしい公演がない来年の外来オペラ。近年はNBSが招聘する世界のトップ歌劇場か、もしくは中堅歌劇場という両極端ばかりになってしまったが、準トップ級の例えば「チューリッヒ」とか「モネ」、「ゼンパー」「リヨン」「リセウ」あたりに来てもらうのは、もう果てしなく無理な相談、夢物語なのか・・。

楽天の三木谷さんあたりが、こういう文化事業プロジェクト、やってくれないかなあ。
東京フィルの理事長じゃなくてさ。