2010年10月24日 NHK音楽祭 ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス NHKホール
合唱 アーノルド・シェーンベルク合唱団
バッハ ミサ曲ロ短調
その時、NHKホールで時空を超えた思索の時間が流れた。
「奇跡の」とか「神憑りの」とかいった形容はそう簡単に使うべきではないと思うが、でも私の貧しいボキャブラリーでは他に形容する言葉が見つからないので、やっぱりそう言わせていただく。
とにかく何がすごいって、オケも合唱もソリストも全てがアーノンクールの音楽そのものだということ。特にオーケストラのコンツェントゥス・ムジクスは文字通り‘彼のオーケストラ’だけあって、呼吸や奏法が見事に統一されている。まさに類稀なる楽団。ウィーン・フィルとの共演もあるが、彼の真髄を聞きたかったらコンツェントゥス・ムジクスしかないだろう。