クラシック、オペラの粋を極める!

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2010/6/13 藤原歌劇団 タンクレーディ

2010年6月13日  藤原歌劇団  東京文化会館
ロッシーニ  タンクレーディ
指揮  アルベルト・ゼッダ
演出  松本重孝
管弦楽  読売日本交響楽団
マリアンナ・ピッツォラート(タンクレーディ)、高橋薫子(アメナイーデ)、中井亮一(アルジーリオ)、彭康亮(オルバッツァーノ)、鳥木弥生(イザウラ)  他
 

 むかしむかし。とあるブラバンブラスバンド)少年・トランペット小僧は、出場した吹奏楽コンクールの会場にて他団体が演奏する自由曲にロッシーニの「タンクレディ序曲」を見つけ、こう思った。
タンクレディだって。面白い曲名だなあ。戦車女ってどういう女だ!?小太り女のことか!?(笑)」
 
 2010年6月13日、すっかりオヤジになったブラバン少年は、上野でこのオペラを観てこう思った。
「そうかあ、タンクレディってやっぱり小太り女のことだったんだ!(笑)」

 ピッツォラート様。申し訳ございません。冗談ですのでお許しください。m(_ _)m
 
 フォローするわけではないが、彼女のタイトルロールは堂に入り、凛としていてとても良かった。

 彼女を聴いたのはこれで2回目。一昨年、ベルギーのリエージュ王立劇場でドニゼッティマリア・ストゥアルダ」のエリザベッタ役を聴いたのが最初だが、その時もアクが強くて存在感溢れる印象を残した。このため、今回の公演は楽しみだった。
 
 だが、何よりもこの公演で楽しみだったのは、ロッシーニの権威アルベルト・ゼッダの音楽。もう結構なお年のはずなのに、相変わらず立ち振る舞いがかくしゃくとしており、音楽もヴィヴィッド。実に素晴らしい。
 ゼッダによる藤原歌劇団ロッシーニはすっかりお馴染みのシリーズになった。喜ばしい限りだ。もっともっと我々日本人にロッシーニの作品を紹介してください。
 
 演出については・・・。
 
 ・・・・。
 
 きっと、ゼッダやピッツォラートのギャラ高騰で、演出にまでお金が回らなかったのだ。演出家はきっと抗議の意味を込めて、手を抜いたに違いない。そうだ、絶対そうだ。お察しいたします。
そうでもなければ、あんな陳腐な演技、棒立ちの合唱陣、学芸会並みの舞台装置になるはずがない。