日本のコンサートでは、曜日と会場は重要である。「土日」であることと「サントリーホール」であることは重要である。
「平日」で「池袋」だったこの日の公演は、客席ガラガラだった・・・。もったいない。いいプログラムだし、ネームバリューのある指揮者だというのに。いっそのこと、平日料金と土日料金で差を設けてはいかがでしょうか?・・なんて思いついたが、私自身も仕事の関係で出来ることなら土日の方が安心なので、提案は取り消します(笑)。
演奏の出来はもちろん言うことナシ。ベリーグッドだった。
雑誌、インタビュー記事、公演プログラムなどによると、読響の奏者達は指揮者テミルカーノフに対して本当に絶大なる信頼を置いているらしい。来日が待ち焦がれている指揮者なのだそうだ。
なるほど、確かにそれはよく分かる。テミルのタクトは非常にコンパクトで小振りだが、オケの反応が抜群で、音がみるみるうちに増殖していく。端的なコントロールから生まれる多彩な表現こそがテミルの真骨頂であり、至芸であり、美学である。
なるほど、確かにそれはよく分かる。テミルのタクトは非常にコンパクトで小振りだが、オケの反応が抜群で、音がみるみるうちに増殖していく。端的なコントロールから生まれる多彩な表現こそがテミルの真骨頂であり、至芸であり、美学である。
この日、テミルの芸術を十分に堪能しつつ、今年9月に日フィルで同じくプロコ5番を振るA・ラザレフにも想いを馳せる。同じロシア人でもテミルとラザレフはあたかも対極に位置するように見える。かたやクールなプロフェッサー、かたや猛獣使い(笑)。
キャラクターが異なるロシアの二人の名指揮者が、それぞれ日本のオケを率いて勝負を演じる。何と楽しみなことであろうか。
キャラクターが異なるロシアの二人の名指揮者が、それぞれ日本のオケを率いて勝負を演じる。何と楽しみなことであろうか。