クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

海外での人種差別問題

少し前のことだが、ネットで「元ミス東大のタレントがパリでアジア人への人種差別を痛感」という記事を見かけた。本人が「基本的にはみんな優しく親切だが、根深い問題で、差別される時は苛烈」と綴っていた。
そういえば、スペインで活躍するサッカーの久保建英選手も、試合中に相手サポーターから侮辱的な差別発言をされ、問題になったこともあった。

これは、何度もヨーロッパに出掛けている私としても、他人事ではない問題として受け止めた。欧米人のアジア人に対する人種差別、蔑視扱いというのは、大なり小なりの程度の差こそあれ、存在するのだろうな、と思った。

・・と言いつつ。
それでは私自身が具体的にこれまでに何か人種差別的なことをされ、嫌な経験をしたことがあるかというと、実は「ほぼ無い」。あからさま、露骨な嫌がらせを受け、傷つけられたことは、皆無と言っていい。

些細なことなら、ある。
例えば、道を歩いていて「チャイニーズ!」と指を差されたことがある。
でも、「いや、オレ、中国人じゃねえし」みたいな感じで、軽くあしらった。人種差別というより、「外国人がからかわれた」とみなし、「つまらんことで、気にする必要なし」と、相手にせず流した。

レストランに入ったら、空席があったのに、中国人団体客が居座っていたテーブルのエリアに案内されたことがあった。
「何でわざわざこういうテーブルにするかなー」と思い、やつらの話し声も結構うるさかったので、担当給仕にテーブルを変えてもらえないか聞いた。「私は中国人ではありません」と一言告げながら。
そうしたら、「あれ? お仲間ではなかったのですね? それは大変失礼しました。」と丁重に謝られ、サッと別のテーブルを用意してくれた。
この時も、最初は一瞬人種差別かと思ったが、単に担当給仕の勘違いで、きっと深い意味や悪意は無かったのだろうと思い直し、気にしなかった。
(実のところは差別だったのかもしれないけど、そこらへんは分からないね。)

言葉が出来ず、意思疎通がうまく図られなくてイライラされ、嫌な顔をされた、という経験もあるが、これも人種差別問題とはちょっと違うような気がする。


どうして私はそういう嫌な目に遭っていないかと考えてみると、つまるところ、欧米人の生活部分に深入りや邪魔、割込みをしていないからではないかと思う。
何度も何度も出かけているが、ただ普通に観光をし、劇場やコンサート会場を訪れているだけ。短期間であり、要するに上っ面をなぞっているだけなのだ。
これが生活を営んだり、留学したり、となったら、途端に差別を痛感する場面が出てくるかもしれない。

それに、私の目的であるクラシック音楽鑑賞は、どちらかというと‘ハイソ’の領域。お客様であるし、ある程度きちんとしたマナーが行き届いているので、それに保護されているというのは、確実にある。


それでも、人種差別というのは、個人の心の奥底に巣食っている闇の感情だから、いつ遭遇してもおかしくない。これまで遭遇しなかったのは、ただ単に「たまたま」「ラッキー」なだけだと思う。


旅行の際、普段から心がけていることがある。
ただ単に不快なことをされただけであれば、そういうことをする連中を「バカな奴ら」と軽蔑し、そんな奴らに腹を立てること自体がアホらしいと思い直して、相手にしないこと。気分が悪くならないように、自分の感情をコントロールする。
その一方で、明らかに間違っていることをされている場合は、押し黙らず、毅然と抗議すること。

また、例えば危害を加えられたり、盗難被害にあったり、騙されたり、といった事態は、人種差別とはまったく別次元の問題なので、油断をせず、巻き込まれないように、常に自分の行動を気を付けることが大事だろう。隙を作らない、奴らに隙を見せない、というのは、重要だと思う。