クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2023/11/20 ベルリン・フィル1

2023年11月20日   ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団   サントリーホール
指揮  キリル・ペトレンコ
レーガー  モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ
R・シュトラウス  英雄の生涯

 

ベルリン・フィルの演奏は、聴いた人間を骨抜きにし、同時に語彙力を奪い去ってしまう。
情けないことに、私もそこらの高校生程度の呻きしか出てこない。

「やっっばっ・・ハンパねぇー・・」

すべてベルリン・フィルのせいである。

ちなみに、Xで「ベルリン・フィル」と検索してみるといい。
きっと、TLに「ヤバい」という単語がいたるところで見つかることだろう。


スーパースター軍団ベルリン・フィル
コンマス大進、E・パユ(fl)、A・マイヤー(ob)、B・フックス(cl)、S・ドール(hr)、D・ダミアーノ(fg)といった奏者たちの音色の凄まじい破壊力・・・。
「ひでおの敵」の場面。出だしでパユ公がけたたましい動機を奏で、他の木管奏者がこれに被せるように続いた時、その音のすごさに私はマジで悶絶し、のけぞってしまった。

弦の最前列に陣取る2nd vn首席のM・伊藤さん、中国人初の団員にしてヴィオラ首席のD・メイ氏、お二方の弾き方、パートをグイグイとリードする姿も、めっちゃカッコいい。


期せずして連チャン鑑賞となった、世界のビッグ2オーケストラの饗宴。
最高峰の2つを比較したくないし、比較することに意味はないかもしれないし、人それぞれの意見があると思うが、こうして続けて聴けば、恐ろしいことに性能の差が見えてしまう。

前日は、「ウィーン・フィルサウンドは、もう『唯一無二』ではなくなってしまったのだろうか?」という問いの答えを探しながら聴いていた。
今、次のように答えよう。

「そうだね。なぜなら、『唯一無二』という言葉はベルリン・フィルの物だからさ。」


この日、会場に姿を現した、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の新コンサート・マスター、ヤメン・サーメド氏。
(来日公演ではサブ・コンマスとして、ホーネックの隣りで弾いていた。まだ正式にはウィーン・フィルコンマスになっていない模様。)
ライバル楽団の演奏を聴き、いったい何を思ったことだろう。

まさか、「やっっばっ・・ハンパねぇー・・」なんてことは・・・そりゃいくらなんでも、ねえ(笑)。


至福が約束された公演に、あともう1回行く。
次回はもう少し、音楽について、指揮者ペトレンコについて、できれば書いてみたい。
あくまでも、できれば・・・。