クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

5月旅行のあとがき - ホテルでの出来事

海外旅行では、できればちゃんとしたホテルを選びたい。
当たり前だよな。
でもさ、欧米のホテル、高いんだよね・・・。

日本だと、お食事付きの温泉宿とかを除き、普通のビジネスホテルクラスなら、シングル1泊でだいたい7、8千円くらい、1万円も出せば十分快適な宿を見つけることができるのだが・・・欧米だと、かなり難しい。
特に最近、エネルギー価格高騰の影響か、ホテル価格が上昇していることを実感する。(円安のせいということもある。)

7千円くらいだと、下手するとドミトリー(共同部屋)になってしまう。
素泊まりで、最低でも1万円。これで2つ星か、ギリ3つ星。部屋は狭い。しかも、この価格帯のホテルは希少で、見つけるのに苦労する。
快適かつ利便性の高いホテルを探したいのなら、2万円以上は是非用意したいところ。

日本で7、8千円で泊まれる経験と金銭感覚を持っている私は、寝るだけで2万円の出費がもったいなくて仕方がない。どこかで節約しようと考えた時、観光費用を削るのはバカげている。それでは、旅行する意味がない。更に、私の場合、オペラやコンサートの公演チケット代がかかる。

結局、ホテルしかないのだ。だから、1万円くらいのホテルを一生懸命探す。(ただし、少々の予算オーバー程度なら、自分を納得させ、そこで手を打つ。)

今回、そうやって自分の予算に見合ったホテルをようやく確保したわけだが、いくつかのホテルで、安いがゆえの不便さに直面した。そのエピソードを紹介しよう。


1 ライプツィヒのホテル「A」
ホテル側が価格を安く抑える代わりにコスト削減を図っていて、レセプションデスク、フロントのオープン時間が限定されていた。
具体的に言うと、チェックインの午後3時から午後8時のみ。それ以外の時間帯は係員が全くいない。

午前中に到着した私は、チェックインは無理だとしても、せめて荷物だけ預かってほしかった。
しかし、フロントには誰もいなかった。

たまたまロビーに宿泊客がいて教えてくれたのだが、コインロッカーが設置されていて、「そこに荷物を保管せよ」と。で、「チェックイン時間にまた戻ってこい」と。

たまたま宿泊客がいたから良かったが、そうじゃなかったら途方に暮れるところだった。

それならそれで構わないから、ちゃんとインフォメーションしろよー。

ちなみに、宿泊代は前払いで、チェックアウト時はカードキーをボックスに返却し、勝手に立ち去れというシステム。


2 リエージュのホテル「B」
英語がまったく通じんかった。チェックインの際、一方的にフランス語で説明された。
しかし、ここは海外旅行経験豊富なオレ。何を言っているのか分からないけど、でも何となく何を言っているか推察することが出来る。所詮はホテルのチェックイン。パターン化しているのだ。
まあ、いざとなったら翻訳アプリもあったんだけどね。でも、アプリは使わずに、何とかなった。


3 ライプツィヒのホテル「C」
フェスティバルのせいで、中心部から遠く離れたところしか取れなかった例のホテル。
チェックアウトの日の朝、予約した電車の時間もあり、早朝5時半にホテルを出ようとしたが、上の1と同じく、レセプションが開いていなかった。
既に支払いはチェックイン時に済ませてあるので、鍵を返却するだけ。なので、受付に係の人がいなくても、せめてデスクだけでも開いていれば、そこに鍵をポイと置いてしまえばいい。何の問題もないだろう。

ところがこのホテルは、フロントのシャッターを完全に締めてしまい、鍵を置くスペースさえ無かった。

誰かいないのか・・・。
フロアをウロウロと探したところ、朝食ルームの厨房にまかないで支度をしている一人の女性がいた。
これ幸いとばかり鍵を預かってもらおうとしたが、「私はまかないの仕事で、受付の係ではない。チェックアウトの手続きは出来ない。」の一点張り。しかも、英語がまったく話せず、ドイツ語のみ。
(彼女の「出来ない、ノー」という意思表示は、別にこちらがドイツ語を理解しなくても、身振り口ぶりと表情で分かる。)

私は最終兵器のスマホを取り出し、翻訳アプリを使って説明。
「支払いは済んでいる。手続きは何もない。単に鍵を預かって欲しい。受付が開いたら、鍵を係の人に渡してほしい。それだけをどうかお願いしたい。」

これで女性はようやく鍵を受け取ってくれた。
ただし、本当に渋々、ため息つきながら(笑)。
やれやれ・・・。
きっと、本業務以外の事を頼まれて、責任を負うのが嫌だったんだろうねー。


4 ヴィースバーデンのホテル「D」
ホテルとは名ばかりの、実質オヤジが経営するペンションだった。
そのオヤジが、時間に関して実にいい加減(ルーズ)だった。

チェックイン時、オヤジが「明日の朝食時間は何時がいい?」と聞いてきたので、「午前7時」と答えたところ、「あー、ごめん、明日は祝日なんで、午前8時からね。」と言われた。

だったら、最初からそう言えばいいじゃん。

翌日、午前8時に朝食ルームに向かったが、ドアが開いていない。やむを得ず一旦部屋に引き返し、8時10分に出直したが、やっぱり開いていない。

ドアの前で待つこと5分。8時15分になってようやくオヤジが現れて朝食ルームを開け、そこで一言。
「今から準備するんで、提供するのは8時半ということでよろしくねー。」

イラッとしたオレ。ムッとした表情で「あなた、昨日、『8時から』って言ったよね!」
さすがにオヤジ、恐縮した様子で、「オーケー、分かった。急いで支度するから。ちょっと待っててね。」

私のチェックアウト予定時間は午前9時だ。帰国の飛行機の都合があるので、遅れたくない。モタモタされるのはうんざり。

さっさと朝食を済ませ、私はオヤジに告げた。「チェックアウト時間は午前9時。ジャストに受付に降りて来るから、よろしく。頼むぜ、おい。」
「オーケー、オーケー」とオヤジ。

で、9時ジャストに受付にやってきたが、案の定いない(笑)。
朝食の厨房あたりにいるのかと思い、部屋の奥まで立ち入ったが、やっぱりいない。
てっっっめーー。

5分待たされた後、またまたノコノコと現れ、何とかチェックアウト手続き(支払い)を済ませた。
ここまでのやり取りで、「アイム・ソーリー」は一言も無し。


いや、オヤジが悪いんじゃない。
すべてオレが悪いんだ。オレがホテル代をケチるから、こういう目に遭うのだ。

あーあ、金持ちになりてー。いいホテルに泊まりてー。