クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ワールドカップがもうすぐ始まる

カタール・ワールドカップの日本代表メンバーが発表された。
考えてみれば、もう開幕まで20日を切っている。間近なんだな。

選ばれたメンバーについて、個人的には特段の感想はない。
毎回、サプライズ選出が話題になるが、今回はサプライズ落選についてちょっと騒がれただけ。でも、それほど大したことではなく、ふーんという感じ。
それよりも、協会も、監督も、選手も、「ベスト8を目指す」「いや、ベスト8以上を目指す」と高らかに息巻いているが、「事前に口でほざくのは、なんと簡単なことか」と改めて思ってしまう。誰でも言えるわけである。まさに、言うは易く行うは難し。

例えば、これがアトレティコの名将シメオネだったら、こう言うだろう。
「目の前の試合に勝つことに集中する。一試合一試合、すべての試合において全精力を賭けて戦う。」

これなんだよな。これぞ歴戦の勇士の指揮官。慎重かつ重厚な言葉だ。
片や、ベスト8に入ったことない国の監督が、軽々しく「ベスト8」。
片や、選手としてベスト8の経験があり、監督としてチャンピオンズリーグ準優勝、ラ・リーガ優勝の経験のある人物が「目の前の試合」。
虚勢を張らず、現実を直視。一つ一つ勝利を重ねていけば優勝に辿り着くという確信的理論と信念。
私なんかは、協会はともかくとして、「森保監督が言うべきは、これじゃねえの?」と思ってしまうわけ。(協会が高い目標を掲げ、監督やチームにプレッシャーを与えるのは正しい)
それともなにかい、世間の注目を気にして、つい風呂敷を広げちゃうわけかい?


以前にも同じことを述べたことがあるが、私の期待は、「華々しく撃ち合いに臨み、華々しく散ってしまえ」だ。
日本はチャレンジャーであり、世界から見ればアウトサイダーである。優勝なんか絶対に出来ない。どこかのステージで必ず負けておしまいになるわけだ。
だからこそ、相手の頬に強烈な張り手の一発をぶちかまし、世界を驚かせ、相手を本気にさせ、ガチの殴り合いをしてほしい。「守って守って、引き分け狙い」なんてくそくらえ。現実的にはそれが有効なオプションであったとしても。

前回のワールドカップのグループリーグ最終戦ポーランド戦で、負けているのにも関わらず、このままならグループリーグ突破できるかも、ということで、攻めずに後方でボール回しを選択したが、あれは最悪だった。シメオネだったら、辞任に値する戦術だろう。恥を知るがよい。
で、次の決勝トーナメント1回戦のベルギー戦で、2点を先制して追いつかれ、ロスタイムで逆転されたあの試合。あの試合こそ、私が見たかったもの。日本のワールドカップ史に残るベストゲーム。あれよ、あれ。あれを見せてくれ。

国民も、「よくやったニッポン!」「感動をありがとう!」じゃダメなんだ、といい加減気がつくべきだ。
「ちくしょう、何で負けたんだ、バカヤロー!」
選手、協会、国民すべてが打ちひしがれ、悔しさを燃え上がらせる。
この積み重ねが、「ベスト8以上への道程」なのだ。

いずれにしても、日本戦に限らず、生きるか死ぬかを賭けた、激しい試合を見せてほしい。国を背負って世界一を目指す戦いは、かくも崇高で美しいのだということを、見せてほしい。


中継にネットTVのABEMAが入り込み、全試合を配信するのも、時代の流れということか。
今回に関して言えば、全試合無料ということだし、NHKや民放も大半を中継するので、何の問題もないが、そうやって優良コンテンツの放映権を巡る札束合戦に、いずれは視聴者が巻き込まれ、振り回されるのは、憂慮すべき事態と肝に銘じておかねばならない。

ま、いずれにしても、連日サッカー漬けの毎日まで、あとわずか。