クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2022/10/23 東京フィル

2022年10月24日   東京フィルハーモニー交響楽団   オーチャードホール
ヴェルディ  ファルスタッフ(オペラ演奏会形式)
指揮・演出  チョン・ミョンフン
合唱  新国立劇場合唱団
セバスティアン・カターナ(ファルスタッフ)、須藤慎吾(フォード)、小堀勇介(フェントン)、清水徹太郎(カイウス)、砂川涼子(アリーチェ)、三宅理恵(ナンネッタ)、向野由美子(メグ)、中島郁子(クイックリー夫人)   他


定評のあるチョン・ミョンフンのオペラ。今回はヴェルディの最後の作品となった傑作ファルスタッフを、チョン自身が初めて手掛けるというチャレンジ。
もっとも、どうやらこの先ベネチアフェニーチェ劇場の上演で指揮をするらしく、本人からしたら、準備を兼ねた予行演習みたいなところもあるかもしれない。もちろん東京フィルに対してそうした意図を表することは決してないだろうが。
私に言わせれば、別に何の問題も無い。こっちは良い演奏をしてくれるのなら、予行演習だろうが何だろうが関係ないわけで。そういや、小澤征爾も同じことをよくやってたよな。

今回のステージは、純粋なオペラではなく、かといってコンサート形式上演とも言い難く、プログラムには「オペラ演奏会形式」と書いてある。なんと、指揮者チョンが演出。小道具や椅子などの簡単なセットを用意し、歌手たちはステージ前方で演技を交えながら歌う。チョン自身も「ガーター亭のおやじ」役で積極的に演技に参加する。会場からは何度も小さな笑いが漏れ、喜劇感満載の楽しい公演となった。

唯一海外から招かれたカターナがさすがの歌唱だったが、他の日本人歌手たちも奮闘。
最大の聴きどころはオーケストラの生き生き溌剌とした演奏で、これについてはチョンの解釈やリードに相当に触発されたのだろう。


前半部が終わろうとしたところで、個人的な事件が発生。
不注意で戸締まりもせず自宅を開けっ放しにしたまま、家を出てしまったことに思い切り気が付いた。
ううぅ・・やっべー。

悩んだ結果、やっぱり帰宅することを決意。後ろ髪を引かれながら、途中休憩で会場を後にした。あーあ。

今シーズン、私は東京フィルの定期会員となり、年間シリーズとして楽しませてもらった。本公演がシーズン最後で、何だか尻切れトンボのような後味の悪さだったが、まあ仕方なし。
すでに東京フィルは2023シーズンの公演概要を発表し、手元には会員継続の案内状も届いている。
だが、私は更新しない。
今年会員になったのは、シーズンプログラムがそれぞれ魅力的だったから。
来年のラインナップを見渡したが、年間チケットを買うほどの魅力は感じられず、個別対応で十分と認めた。

ということでおしまい。一年間お世話様でした。