クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

新型コロナウィルスの影響2

恐れていたことが現実になった・・。
「多数の人が集まる大規模イベントや集会について、2週間程度、延期や規模縮小等の対応を要請する。」
この政府からの発表によって、日本国内は一気に自粛モードへと突入した。

発表は「一切のイベントを中止せよ」とはなってない。政府は「一律の自粛を要請するものではない」と、いちおうお断りしている。
そうは言っても、だ。
北海道では非常事態宣言が出た。国は全国の学校に対して「春休みまでの臨時休校」を要請した。
そんな社会情勢を見れば、イベント主催者として苦渋の決断を下さざるをえないのは、もうどうしようもなく仕方がないのだと思う。
かくして、プロ野球オープン戦やJリーグ公式戦などのスポーツイベント、ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパン上野動物園や博物館などの営業など、続々と中止や延期、閉鎖、あるいは無観客催行になっていった。

クラシック音楽関係も、ご多分に漏れず、これらに追従した。政府が発表した「2週間程度」というのを受け、とりあえずその間はほぼすべてと言っていいくらいの公演で中止や延期が決まった。
私がチケットを購入したもので言うと、「2月28日読響定期」「3月6日ムーティ講演会」「3月8日エーテボリ響」「3月9日都響定期」「3月13日F・ジャルスキーリサイタル」「3月15日東京・春・音楽祭マクベス」がアウト。3月15日までの間に自分のスケジュールに入っていたすべての公演が吹っ飛んだ。

エーテボリ響なんて、一旦来日したんだよな。遠くからはるばるいらっしゃって、入国した途端に中止だもんな。で、すぐにお帰りになったそうだ。
演奏団体も関係者も、さぞや落胆しただろうな。
もっとも、エーテボリ響の方は、巡演中に感染したらたまったもんじゃないから、中止決定は淡々と受け止めたのかもしれない。

いずれにしても、現状の事態は極めて深刻。とても残念だし、悲しい。

個人的には、一律に右へ倣えで中止というのではなくて、主催者の慎重な判断の上での催行でも良いのでは、とも思う。実際、NBS日本舞台芸術振興会は、「パリ・オペラ座バレエ公演」で、敢然と催行を続けている。
先日のムターのリサイタルの時は、入場ゲートや館内各所に消毒用アルコールを設置していたし、手洗いの励行や咳エチケットについても館内放送でしっかり注意喚起していた。やるべきことを十分に徹底していたと思う。

でも、主催者からしてみたら、何かが起こった時、つまり、イベントを開催して万が一そこで感染が発生した時、責任が取れないんだろうな。「なんで開催したんだよ」っていう批判を思い切り浴びるもんな。
やっぱ、仕方がないということか。

今後の懸念としては、3月16日以降の公演がどうなるか、である。
目玉公演が目白押し。チャイコフスキー・オーケストラ、アルゲリッチクレーメル、東京・春・音楽祭の各公演・・・。
発売と同時に一瞬にして完売となったクルレンツィス&ムジカ・エテルナ公演が中止になったら、多くのファンが落胆することだろう。

私のブログも、基本は鑑賞記だから、公演が中止になるとネタが無くなって、死活問題だわな。

あ、いや、こんな一大事の時に、オレのブログなんかどうでもいいか(笑)。

とにかく今はクラシック音楽関連といった小さな枠を越え、経済的にも社会的にも、国家的危機状況なのだ。頑張って耐え忍び、乗り越えるしかないよね。

それにしても、公演中止によるチケット代金払い戻しのおかげで、先日の旅行のトラブルの際、余計な出費を強いられた分を、期せずして取り返せることになったのは、何たる怪我の功名か・・・。