クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

アーティストとのふれあい

先日、年に1、2回程度、ご夫婦で海外に出掛けてオペラを鑑賞しているという知り合いのお方と、酒を酌み交わした。

行き先を伺うと、今のところはまだウィーンとかミュンヘンなどのメジャーな場所が中心。本人曰く「自分は決してマニアックではない」と謙遜し、マニアックな私のことを「すごい、すごい」と持ち上げるので、なんだかこそばゆかったが、とにかく共通の趣味について語り合えて、とても楽しいひと時だった。

 

で、その時、観劇と併せて終演後毎回、出演歌手の出待ちをし、サインをもらって一緒に記念写真を撮ってもらう、という御本人の宝物アルバムを見せてもらい、こっちこそ「すごい、すごい」と感心してしまった。

 

やはり行き先の劇場が一流どころなので、アルバムに収まっている歌手たちが、とにかく豪華なのだ。

グルベローヴァ、カウフマン、ネトレプコ、シュテンメ、ハルテロス・・・。

 

一緒に並んで写っている知人のとてもにこやかな表情。そうした写真の数々を眺めて、「なるほどなぁ、これは嬉しいだろうなぁ。こういうのを収集したくなる気持ち、確かに分かるなぁ。」と、ウンウン頷いてしまった。

 

私自身はというと、アーティストのサインや写真を収集する趣味は、基本的に、ない。

もちろん機会があってサインを貰ったことはあるし、若い頃に崇拝していた歌手ヒルデガルト・ベーレンスや、グルベローヴァなどから頂戴したサインは、今でも大切に保管している。

 

だが、普段は、公演が終了したら、サインを貰うために並ぶ人たちの列を横目に、さっさと会場から去る。

私にとって重要なのは、演奏による素晴らしい感動体験だけ。それで十分、それだけで大満足なのだ。

 

それでも、サインをもらい、一緒に写真に収まり、声をかけ、返事をしてもらうことで、そのアーティストを身近に感じるのは、なるほど素敵なことだと改めて思った次第。やっぱりアーティストというのは、憧れの存在だからねー。

 

ところで、日本の場合、コンサート会場で終演後にサインを貰うのは、結構大変だと思う。

特に、人気アーティストの場合、特設サイン会場にはずらりと行列ができる。自分の番に回ってくるまでの時間は忍耐が必要だし、必然的に、ふれあいの時間は限られてしまう。

また、最近は「CD購入者限定」みたいなハードルも設定されることも多い。

 

それに比べると、海外の歌劇場の場合、比較的簡単のような気がする。

まず、出待ちをしている人の数が、それほど多くない。

それから、ほとんどの出演者たちは、サインを求めるファンに対して親切で、お疲れのところにも関わらず、気前よく応じてくれる。写真をお願いすれば、きちんと笑顔を振る舞ってくれる。アーティストの中には、予め自分のプロマイドを持参していて、それにサインをしてプレゼントしてくれる人もいる。

 

もし、海外でオペラを観る機会がある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがか。きっといい思い出になるだろう。

 

まあ私は、今後も「さて、それではどこで軽く一杯行くか」に気持ちを注ぐことにします(笑)。