クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2022/12/9 ドイツ・カンマーフィル

2022年12月9日  ドイツ・カンマーフィルハーモニーブレーメン  東京オペラシティコンサートホール
指揮  パーヴォ・ヤルヴィ
ベートーヴェン  コリオラン序曲、交響曲第8番、交響曲第3番 英雄


本当は、この日の前日に行われたハイドン・プログラムの方に行きたかった。
ていうか、本当は両日共に行きたかった。さすがにSKB公演とのバッティングじゃ、しようがない。

だが、お客さんの中には、もしかしたら天秤に測り、ドイツ・カンマーを選び、あえてサントリーホールに背を向けてオペラシティに駆けつけた人もいたのではあるまいか。

その人たちの選択と決断は、決して間違ってない。

ティーレマン&SKBの演奏がドイツらしい重厚さと、熟成された伝統の響きを兼ね備えていたとしたら、このドイツ・カンマーは、いかにも室内管らしく洗練され、溌剌とした響きが持ち味で、実に爽快だ。ピリオド奏法を取り入れているが、古楽演奏の追求だけに留まらず、その時代の息吹を蘇らせるべく、各プレーヤーが積極的自発的に音色を創り出そうとしていて、そうしたアンサンブルが本当に鮮やかである。

これはヤルヴィ、楽しいだろうなと思う。
なぜなら、ヤルヴィという指揮者は、自らの仕掛けに対するオーケストラの反応と展開力を期待し、その相乗効果を常に狙っているから。
いわば、思い通りの音楽作りが出来るオーケストラなのだ。
このオーケストラの芸術監督になって18年という長期政権。あくまでも推測だが、本人としては、オケ側から望まれる限り今後も指揮を続けたいのではないか。

私自身も、このコンビの演奏をもっともっと聴きたいと思う。
N響のほか、パリ管、hr響、トーンハレ管などとの来日ですっかりお馴染みのヤルヴィだが、ドイツ・カンマーとのコンビの演奏が一番良い。