クラシック、オペラの粋を極める!

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2018/10/5 一日だけの王様

2018年10月5日  ヴェルディ劇場(パルマヴェルディ音楽祭)   ブッセート
ヴェルディ  一日だけの王様
指揮  フランチェスコ・パスクアレッティ
原演出  ピエール・ルイジ・ピッツィ
再演出  マッシモ・ガスパロン
ミケーレ・パッティ(騎士ベルフィオーレ)、ジュリオ・マストロトターロ(ケルバー男爵)、ジョイア・クレパルディ(ポッジョ伯爵夫人)、ディアナ・ローサ・カルデナス・アルフォンソ(ジュリエッタ)、マルティン・ススニク(エドアルド)、マッテオ・ダポリート(ロッカ長官)
 
 
以前の記事にも書いたとおり、記念すべき私の「欧州の劇場制覇100番目」が、偉大な作曲家ヴェルディゆかりの地ブッセートの劇場となった。いやーめでたい!
ここでヴェルディのオペラを観るのは特別だ。しかも、なかなかお目にかかれない初期作品。
これは嬉しい!思わず自慢したくなる。すまんが、自慢させてほしい。
「どうだい、すげーだろ!(笑)」
は、どうも失礼しました。
 
キャパは300くらいだろうか。
しかし侮るなかれ。
かつてトスカニーニも、マゼールも、ムーティも、ここでヴェルディのオペラを振っている。
それは、この劇場にヴェルディの魂が宿っているからに他ならない。小さくとも由緒ある伝統の劇場なのだ。
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さて、今回は、パルマを中心に毎年開催されているヴェルディ音楽祭の公式プログラム演目である。
上記の出演歌手で知っている人は一人もいない。ブッセートで開催される「ヴェルディの声」国際コンクールとの共催と発表されていたので、そうしたコンクール出場者が中心なのかもしれない。
 
演出は、以前にパルマ・レージョ劇場で上演されたプロダクションのレンタル。
伝統的なオーソドックスタイプだが、すべての動きに演技が付けられ、構成が為され、本格的で実に素晴らしい。そして、とにかく楽しい。
 
作品も、あまり有名ではないが、滅多に上演されないのがもったいないくらいの名作だと思う。
もし「セヴィリアの理髪師」や「愛の妙薬」が親しみやすくて人気があるというのなら、この「一日だけの王様」だって負けず劣らず人気が出てもいいんじゃないか。
どうしてそうならないのだろう。
初期作品だからか。失敗作だと言われているからか。ヴェルディにブッファは似合わないからか。
いやいや、実際に聴いてみなって。みんな食わず嫌いだろ。
 
今回私が観たプロダクション、パルマでの上演映像がDVDで日本語字幕付きで市販されているから、ぜひ観て。不遇とも言われる作品の名誉を回復しようではないか。
 
大満足の公演。ブッセートに来て良かった。