クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ヴェルディの聖地への道

前回の記事で、「100番目の劇場」としてイタリアのブッセート・ヴェルディ劇場が予定されている、と書いた。
ヴェルディの故郷であるブッセートでヴェルディのオペラを鑑賞するのは特別な機会であり、今からとても待ち遠しい。
 
ということで、ヴェルディ劇場でのオペラ鑑賞は初めてなのだが、何を隠そう観光としてなら、以前に訪れたことがある。劇場内もガイドツアーで見学した。2003年のことなので、もう15年前だ。
 
この時の旅行は、ヴェローナ音楽祭を中心に、その他ボローニャパルマなどを巡った。フェラーリの地元マラネッロ(モデナ郊外)にも足を伸ばし、フェラーリ博物館にも行ったっけな。(懐かしいのう、Kくんよ。)
 
ブッセートへは、パルマから半日日帰りレンタカーで行った。ヴェルディ聖地巡礼のためには、実は車が不可欠だ。
なぜなら、ヴェルディの生家があるロンコレと、ヴェルディが晩年を過ごしたヴィラがあるサンタガタは、散らばってブッセートからそれぞれ5キロくらい離れているため、効率よくまとめて回ろうとするなら、どうしても車に頼らざるを得ないのである。
もちろん、タクシーを利用してもいいだろうし、観光ツアーに参加してバスで行ってもよいだろう。
また、調べてみたら、ブッセートの観光案内所で自転車を借りることもできるそうだ。(冬季期間を除く。)
 
ヴェルディ劇場を訪れた時、ガイドツアーの担当姉ちゃんが英語をまったく話せず、我々に対してだけ英語のカンニングペーパー原稿を棒読みしてくれた。彼女が話すイタリア訛りの英語を聞き取り、「へー。なるほどー。」と相槌を打っていたら、「あら、私の英語、通じちゃってる!? やったじゃん!」と嬉しそうな顔をしたのを、私は見逃さなかった。可笑しくて忘れられない思い出だ。
 
一方、サンタガタのヴィラでは、こちらもガイドツアーオンリーなのだが、一定の人数が集まってから催行しようとするため、結構待たされた。
で、結局、我々日本人二人しか集まらず、担当の姉ちゃんと3人で施設とお庭を回ったのだが、事前の調べでは「ツアーはだいたい40分くらい」だったのに、20分くらいでササッと終了したことを覚えている。担当者も参加者も、お互い英語は不得意。説明は簡潔、質問などの会話はほぼゼロ。実にあっけなかったというわけだ。
もっとも、こちらもパルマに戻ってレンタカーを返却する時間が迫っていたので、早く終わって助かったのであった。
 
今回のブッセート訪問では、夜にオペラ鑑賞があるので当然だが、ここで一泊する。
小さな街ブッセートにはホテルの数も少ないが、そんな中で、あの大歌手カルロ・ベルゴンツィが創設したというホテルを予約した。その名も「Hotel I Due Foscari」。ヴェルディの作品「二人のフォスカリ」に因んで名付けられている。ベルゴンツィの息子さんが宿屋の主人だそう。いいっすねー。
 
また、街には「ヴェルディ博物館」と「レナータ・テバルティ博物館」がある。前回は行かなかったし、そもそも2003年時においてそれがあったのかさえも分からないが、今回はそこをしっかり見学して来ようと思っている。