クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2018/7/15 アヴィニョン

エクサン・プロヴァンスを訪れるのなら、エクスカーションとして、ついでにアルルやアヴィニョンにも足を延ばしてみるといい・・。
音楽祭に関連した開催都市の紹介記事などを読むと、よくそのように書いてある。
特にアヴィニョンでは、エクサン・プロヴァンス音楽祭とちょうど同時期に演劇祭を開催中。機会としては絶好である。
といっても、実際には私の場合、演劇鑑賞の時間を設けることなどほとんど無理。音楽と違って言葉の理解の問題もある。
それでもガイドブックなどによると、期間中はストリートパフォーマーらも登場し、街全体がフェスティバル一色で大いに盛り上がるとのこと。ならば、その雰囲気だけでも味わいに行ってみるとしましょうか。
 
エクスとアヴィニョン間は、新幹線TGVを利用すれば、電車に乗っている時間はわずか20分。
ただし、エクスもアヴィニョンも共にTGV駅が市内中心部から離れているため、乗換えなどのアクセスには少々用心が必要だ。計画には余裕をもった方がいい。(実際今回、ハプニングが起きて、往復とも計画どおりとはならなかった。ま、フランスだからな。)
 
アヴィニョン演劇祭。総合芸術監督は、あのオリヴィエ・ピーだってさ。
プログラムは、本格的な招聘カンパニーによるイン公演と、中小カンパニーの自主公演によるオフ公演とに分かれている。全体として相当数の演劇が、時間刻みのスケジュールで上演されている。
もちろん普段のアヴィニョン市内にはそんなに劇場の数はないので、会場を特設したり、普通のお店やアパートメントの部屋を、小劇場にプチ改装したりしているようだ。
 
インフォメーションでどこで何をやっているか調べられるが、特にオフ公演において主催側が一人でも多くの観客を呼び込もうと、道行く人にどんどんと声をかけ、チラシやカードを配りまくっている。
また、街の中は、看板、標識、壁、植樹木といったあらゆるスペースが広告ポスターで埋め尽くされている。景観的にはひどいもんだ。「そこまでやるか」と結構唖然とする。
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私も街歩きの休憩中カフェでくつろいでいたら、次から次へと声をかけられ、チラシカードを手渡され、勧誘された。こちとら演劇を観に来たわけじゃないし、いちいちフランス語で話しかけられるのは、正直ウザい。でも、「アヴィニョンに来て、こうしてフェスティバルの雰囲気を味わっているんだなあ」と思えば、まあ悪くない。
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あくまでも観光に的を絞ると、この街に来たら誰もが立ち寄るのが法王庁宮殿。外せない観光ポイント。
大きく、古く、立派だが、内部はフランス革命の際に大きな破損被害に会ったらしく、豪華さを想像して中に入ると、その期待はあっけなく裏切られる。
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美しい街全体を望みたいのなら、旧市街を囲んでいる城壁の外にいったん出て、ローヌ川にかかる橋あたりから眺めるのがよい。
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法王庁宮殿のすぐ近くにあるプチ・パレ美術館に入ったら、イタリア初期ルネッサンス美術の作品が充実していて感心した。なかでもボッティチェリの作品はアヴィニョンの宝物の一つだろう。
 
今回演劇鑑賞はパスだったが、ポスターなどの広告宣伝を見ると、ダンスやパフォーマンス公演も数多くやっている模様。そういうのなら言葉がわからなくても楽しめそうだ。
ならば、次回は覗いてみてもいいかもしれないね。
あくまでも再訪のチャンスがあれば、の話だが。それは、一重にも二重にも、エクスの方の音楽祭が今後も私にとって魅力的であるかどうかにかかっている。