クラシック、オペラの粋を極める!

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2018/3/19 トゥールーズ・キャピトル管

2018年3月19日  トゥールーズ・キャピトル管弦楽団   東京文化会館
エマニュエル・パユ(フルート)
ハチャトゥリアン  フルート協奏曲
 
 
仕事の関係で危うく行けなくなるところだったが、こうして無事に公演を聴くことが出来たのは本当に幸運だった。本当に素晴らしい演奏だったのだ。
 
チャイコフスキー白鳥の湖。あまりにも有名な作品だが、実はファミリーコンサート、名曲コンサートといった類以外の本格的なコンサートでは採り上げられることがあまりない。ましてや外来オケ公演では稀と言っていい。
でもそれはもったいないくらい各曲はどれも宝石のように眩い至極の作品なのだ。
それをソヒエフは実証してくれた。嬉しい限りだ。
 
美しい旋律は鮮やかに描かれ、全体のハーモニーは絶妙かつ精緻を極めている。組曲でありながら流れがあり、情景が変化していく際の彩りが実に夢幻的である。
 
ソヒエフはこの曲を愛しているのではないだろうか。
そう言えば以前にN響でもこの曲を演奏したし。
 
以前にも演奏した、ということではパユのコンチェルトも然り。2016年5月の読響でもハチャトゥリアンのソロを披露した。
その時のブログ鑑賞記で、「もはやフルートという楽器の演奏を超え、パユという演奏家そのものの自己表現に到達しているのである。オーバーな形容かもしれないが、その音はフルートではなく、パユ自身の声のよう。」と私は書いている。今回もまったく同感だ。
 
演奏家そのものの自己表現」、「パユ自身の声」というのは遂にアンコールで極まれリ、武満徹の「ヴォイス」という曲で、その名のとおり演奏しながら声を発し、セリフを発する。フルート演奏でありながらフルートという楽器を超越してしまうという唖然とさせる凄演奏。これは本当に舌を巻いた。
パユ、いつもながらすっげー。