2017年11月13日 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(NHK音楽祭) NHKホール
合唱 ウィーン楽友協会合唱団
ミヒャエル・ナジ(バリトン)、ハンナ・モリソン(ソプラノ)
たった一公演のためにウィーン楽友協会合唱団を連れてくるとは、なんとまあ豪勢なことか。素朴な疑問として、「なんでゲヴァントハウス合唱団じゃないの??」というのがあるが、まあいいでしょう。
ブロムシュテットはこの日も音楽に真摯に向き合い、慈愛で包み込むように優しく温かく、そして懐の大きな演奏だった。
レクイエムというのは死者の永遠の安息を祈る音楽だと思うが、演奏を聞きながら、実は生きて祈りを捧げる人々の心の安寧のための音楽じゃないかと、ふと思った。
つくづく残念だったのは、たった一人のお馬鹿さんのフライング拍手が、すべての聴衆の心の安らぎをぶち壊してしまったこと。
いつも思うことだが、フライング拍手する人というのは、いったいどういうつもりなのだろう。どうしてああいうことができるのだろう。
沈黙の中、みんながためらっている拍手を自分がリードしてあげましょう、という気持ちなのだろうか。
だとしたら、思い上がりも甚だしい。