イタリア国鉄のストライキは、いったん前日12日の午後5時をもって終了となった・・・らしい・・・。ただし、再びこの日の午後9時から実施するとの情報もあり、どうなるのかは依然として不透明。とにかく、この国はよくわからんのである。
朝、駅に出向いて状況を確かめてみた。
電車は動いている。相変わらず多少の遅延が起きているが、これらはどうせ毎度恒例のヤツだろう。ショーペロによるキャンセルはどうやら発生していない模様だ。
もしこの時点でまたもやダイヤが乱れまくっていたら、前日と同様、目の前にある電車に飛び乗ろうと思っていた。だが、落ち着いている様子だったので、もう少しフィレンツェの観光を続けることにした。ミラノへの移動は、事前のネット予約どおり午後2時発の特急に乗ることにした。ミラノまでの所要時間は1時間40分なので、余程のことが起きない限り、午後8時開演のスカラ座には間に合う。あとはその余程が起きないことをひたすら祈るのみである。
フィレンツェ観光二日目。この日はアルノ川を渡ったサント・スピリト地区を散策した。
ハイライトは、ウフィッツィ美術館に次ぐイタリア絵画の宝庫、パラティーナ美術館が入っているピッティ宮殿だ。
ここは個人的にお薦めのスポットである。コレクションはどれもこれも傑作ばかり。貴族の館なので、各部屋は溜息が出るほど豪華。にもかかわらず、ウフィッツィ美術館のように混んでいない。予約システムがあるらしいが、そんな必要はまったく無し。
特にラファエロの作品が多く所蔵されていて、ファンにはたまらない。教科書に出てくるような有名な絵画もあり、少しでも美術に造詣のある人なら、「ここにあったのか!」と驚くだろう。
体力がある人なら、宮殿に続いて庭園を見学するのもいい(別料金)。ただし、傾斜があって結構疲れる。前回ここを散策してくたくたになったので、今回はパス。
この後、サント・スピリト教会を見学し、ガイドブックにも載っていた評判のトラットリアで昼食を取った。ビールじゃなくてワインにした。美味しゅうございました。
午後2時発のミラノ行き特急は、やっぱり遅延20分。結局ショーペロがあろうがなかろうが遅れるものは遅れる、というわけだ。
イタリア人には少しでも見習っていただきたいところだが、おそらく連中は「死んでも無理~」と最初からお手上げ、そしてまったく意に介することがないのだろうね。そういう文化なんだろうね。