クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2013/8/21 ペーザロ3

 ペーザロ4日目。この日は郊外にあるグラダーラを訪ねる計画。
 朝、ホテルから自転車を借り(無料!)、グラダーラに向かう前に市街を軽くサイクリング。ビーチ沿いをスイスイと走り、街の外れにある港まで足を延ばした。潮風を切りながらペダルを漕ぐのはとても気持ちがいい。
 それにしても自転車の機動力というのはすごいね。徒歩では時間も体力もかなり消費してしまうような場所まで楽々と行けてしまう。
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 自転車でそのまま駅前のバスターミナルに乗り付けた。9時45分。グラダーラへのバスの時刻スケジュールは事前に調査済で、10時5分発に乗るつもりでその20分前に到着した。余裕・・・のはずだった。
 
ターミナルにあるバス会社の営業所に行ってみると、カウンターに6人ほどが並んでいた。
 
ものすごーーく、イヤな予感がした。
 
 私はすぐさま隣の売店に移動し、そこでバスのチケットが買えるか尋ねた。
 だが、「ウルビーノ行きのバスチケットならあるが、グラダーラなら営業所から直接買うしかない」と言われてしまった。仕方なくカウンターに並び直した。
 
ものすごーーく、イヤな予感がした。
 
もうね、海外で色々なことを数多く経験している私の悪い予感というのは、当たるんですねー。
 
 普通に切符を買うだけなら、一人あたり1分もかからないだろう。前に6人がいる程度なら、本来なら絶対に余裕なのだ。
 
 しかーし、ここはイタリア。
 
 あのさ、いったい窓口で何を話しているわけ? 何を交渉しているわけ?
 まさか「お天気いいんですけど、私はこれからどこに行ったらいいと思います??」なんて相談をしてるんじゃねーだろうなー?
 
 とにかく一人あたりの窓口応対時間が長ーい。
 
 そうしているうちに、刻一刻とグラダーラ行きのバスの発車時間が迫ってくる。イライラが募る。
 5分前になっても前の人への販売が依然として続いている時、私の頭の中に「80%諦め、20%一縷の望み」の意識が漂った。
 
2分前。
前の人の販売が終了した。ひょっとして間に合うか?いやそれとも無理か?さあ早く!
 
その時突然、カウンターの担当者宛てに電話が鳴った。担当者はその電話を取り、目の前でイライラしている客をよそに悠然と話をし始めた。
「くっっククッ・・クソッ・・●※●▽¶◆々!!!!」
 血管がブチ切れるかと思った。
 
 バスの発車時刻。ようやく順番が私に回ってきた。
「グラダーラ、二人、往復」
伝えた用件はたったこれだけ。発券手続きはただちに行われ、あっという間に購入が終了する。
当たり前だ。これだけのはずなのだ。これだけのはずなのに・・・。
 
 もう一度言わせてほしい。
「お前ら、なんでそんなに時間がかかるんだぁ!?ゴラァ!」
 
 バスの発車時刻は過ぎてしまった。次のグラダーラ行きは1時間後。「仕方がない」と思いながら営業所を出たら・・・。
 なんとまあ、グラダーラ行きのバスが目の前にいて、まさに出発しようとしているところではないか!?
 慌てて乗り込んだ。セーーーーフ!!間一髪。
 まあな。よく考えてみたら、イタリアで発車時刻ぴったりに出発するなんてこともありえないわけであるが。
 
 こうして向かったグラダーラ。実は昨年も行きました。今年も行くことにしたのは、ただ初訪問Oくんのためのサービス。よっ、感謝しとるかい??(笑)
 
 切符購入にかかるドタバタでかなり引っ張ってしまったので、グラダーラ観光については飛ばしちゃおう。詳しくは、昨年の旅行記をご参照。
 
 
 午後3時、ペーザロに戻った。
 その後、昨年に行くことが叶わなくて今年はなんとしても行きたいと思っていた場所があったので、そこに向かった。徒歩でも行けなくはないが、自転車のおかげでもっと楽に簡単に行くことが出来た。
 
目的地は墓地。ここペーザロに、ある有名な音楽家が眠っている。御存知か?
当ブログに立ち寄ってくれるほどの方々なら、みんな知っているかな。
 
そのとおり。
歴史に名を残す黄金のテノールマリオ・デル・モナコ様である。
ドラマティコの声とそのレパートリーからは想像出来ないが、意外にも彼はロッシーニ音楽院出身なのである。
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  午後4時にホテルに戻った。