23日に引き続き、二度目の鑑賞。前回と同様、結局やっぱり最後は‘溶けたアイスクリーム’になっちゃったのだが、今回はもう少しまじめにレポ書きます(笑)。
音楽の勝利。これに尽きる。
一言で言うとそういうことだが、二つの意味がある。まず一つは歌手の出来が素晴らしかった。特に主役の女性3人は特筆すべきもの。中でも皇后を歌ったE・マギーは集中力が研ぎ澄まされて、聴衆を釘付けにした。
もう一つはR・シュトラウスの作品そのものの素晴らしさ。「シュトラウスの最高傑作」と評する人は多いが、私も同感である。
もう一つはR・シュトラウスの作品そのものの素晴らしさ。「シュトラウスの最高傑作」と評する人は多いが、私も同感である。
問題は演出面。
演出家がこの難解な作品を研究した形跡は見られた。
石の衝立と木の家。これらは、霊界と人間界、冷たさとぬくもりなどを対比させる表現であると同時に、場面転換の舞台作りも兼ねていて、工夫されている。さらに、石の衝立は、皇帝が石にされてしまう暗示の役割も持つ。葉や根を持った木のオブジェは「生命」を表し、針金で形作られた馬や鳥のオブジェは透き通った生物で、影を作らない霊界を表しているのだろう。
だが、「だから?それで?」という感じで、 結局、演出家の考えるこのオペラの本質という物が伝わらない。(少なくとも私にはよく理解できなかった。もし演出家の意図を射抜いた方がいらっしゃったら、是非ご教示いただきたい。)
また、最後の場面で、男の子と女の子が出てきてじゃんけんゲームをしていたが、私から言わせると余計な演出、視覚的な邪魔でしかない。なぜならばわざわざそんなことをしなくても、「子供たちに託された未来への希望」は、音楽で十分に語られているからである。
演出家がこの難解な作品を研究した形跡は見られた。
石の衝立と木の家。これらは、霊界と人間界、冷たさとぬくもりなどを対比させる表現であると同時に、場面転換の舞台作りも兼ねていて、工夫されている。さらに、石の衝立は、皇帝が石にされてしまう暗示の役割も持つ。葉や根を持った木のオブジェは「生命」を表し、針金で形作られた馬や鳥のオブジェは透き通った生物で、影を作らない霊界を表しているのだろう。
だが、「だから?それで?」という感じで、 結局、演出家の考えるこのオペラの本質という物が伝わらない。(少なくとも私にはよく理解できなかった。もし演出家の意図を射抜いた方がいらっしゃったら、是非ご教示いただきたい。)
また、最後の場面で、男の子と女の子が出てきてじゃんけんゲームをしていたが、私から言わせると余計な演出、視覚的な邪魔でしかない。なぜならばわざわざそんなことをしなくても、「子供たちに託された未来への希望」は、音楽で十分に語られているからである。