クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2009/9/20 パリ 1

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 9月19日(土)午前に成田出発、同日夕方パリ着。この日は休んだのみ。

 9月20日(日)からいよいよ観光開始。 曇りのち晴れ。

 相棒と行く予定だった当初の計画では、この日はルーブル美術館での美術鑑賞。ところが、相棒がいないとなれば、既に5回くらい訪れているこの美術館にはさしあたって用はない。(もちろん、何度訪れても、それなりの発見があり大きな価値はあるのだが。)

 変更して、まずプチ・パレ(パリ市立美術館)に行った。

 プチ・パレは、初めてパリに行った1989年以来久しぶりの訪れである。

 実を言うと、再訪ということで3年前にこの美術館にやってきている。ところが中に入れなかった。
「休館」というわけではない。外から覗くと、館内に客が入っている。なのに、入れないのだ。

「なぜ???」

 考えられることその1-館内満員で入場制限を行っている。
 考えられることその2-関係者のみの開館
 考えられることその3-臨時だかストだかの美術館側の都合で、急遽早く閉館してしまった。
 考えられることその4-我々日本人の常識と理解を越えるナゾの休館

 入場制限をしていても、いずれ入れるのならば、通常はそれを待って並んでいる人がいるはず。「その2」が一番無難な線だが、「その3」「その4」も‘いかにもフランス’ということで、十分あり得る。

 とにかく今回、再起を期しての再々訪。無事に館内に入ることが出来ました。

が・・・。

 初めて訪れたときの印象が「素晴らしい」だったのに、改めて訪れてみると、「アレ?こんなだったっけ?」と期待が外れてしまう、これってよくあることです(笑)。

 次。

 コニャック・ジェ美術館に行った。マレ地区にある18世紀美術コレクション。

 ここの美術館は、穴場だと思うぞよ。決してメジャーではない。ロココ調のインテリアなどから当時の貴族文化が伺えてなかなか素敵。だけど、小さいのであっという間に見学が終わってしまった。一時間くらい過ごせたらいいな、と思っていたら20分。
 ま、こういうこともよくあることです(笑)。

 この日の観光、これでおしまい。
 なぜかというと、マチネー(午後2時半)でパリ・オペラ座バスティーユ)の「ヴォツェック」があるから。

 開演の1時間前に劇場前に到着。

 チケットは、本来郵送されるはずだったのに、自宅に届かなかった。
このへんの事情と経緯、いろいろあって、これを説明すると、それだけで一編書けそうなくらいなのだが、長くて面倒くさいので省略。
結論から言うと、「この日は」(あくまでこの日は)サッと再発行してくれた。(っていうことは、翌日の公演のは・・・っていうのが、皆さん想像がつきますよね?(笑)お楽しみに。)

 さて、ここで私は、とあるミッションがあった。
 予約したチケット2枚のうち、Oくんの分のチケット1枚を売りさばくのである。
チケット代を払ったがこのままではその代金が無駄になってしまうOくんのために、少しでもキャッシュバックしてあげたかった。

 もちろん定価で売れればそれに越したことはないが、まあディスカウントもしようがないだろう。このことについてOくんからは了承を得ている。

 さっそくチケットを片手に掲げて、当日券売り場前に立つ。別にダフ屋(高く売りつける行為)をするわけではないのだから、正々堂々だ。

 私が売ろうとしているすぐその脇で、当日売り場カウンターに並んでいる人々。私はフランス語は出来ないが、その並んでいるフランス人に向かって「チケット一枚ありますよ!お安くしますよ!いかがですか!?」と英語で声をかけてみた。

並んでいる連中、一斉に「How much ?」
私「30%、40%引きでいいですよ!」(さあどうだ!安いぞ!)

彼らは半分鼻でせせら笑った後、プイっと下を向いてしまった。
だ~れも買う人がいない。ゲゲっ。

しょうがない「半額でもいいですよ!」(さあどうだ!安いぞ!)
だ~れも買う人がいない。

呆れたある一人が私にフランス語で話しかけ、教えてくれた。フランス語は全く分からないが、その身振り手振りでなぜかきちんと理解することが出来た。

パリ・オペラ座、当日券が売れ残った場合、なんと、「ラストミニッツセール」ということで、‘たったの11ユーロ’(約1500円)で売るようなのだ。どっひぇー。彼らはその‘超大安売りチケット’を求めて並んでいるわけである。

これに対して私が売ろうとしているチケットは定価100ユーロ・・・。まっっっったく勝ち目無し。

私は売るのを諦めた。「無駄になるよりは」と一瞬タダでくれてやろうかと思ったが、タダはしゃくに障るのでやめた。

そういえば、ロンドン・ロイヤルオペラハウス(コヴェントガーデン)もこういうシステムがあったっけ。

 そういうことだ、Oくん。すまぬ。まず一敗。また明日の公演でもチャレンジしてみるが・・・こりゃ厳しいぞ。



 ヴォツェックのレポは次回にします。