さて、ここからいよいよ観光のスナップ写真(このためにわざわざアルバムから取り出し、デジタルスキャンした)を挿入していくが、何ぶんにも30年前に撮ったフィルム写真だ。鮮やかだった色は、経年劣化で少し褪せている。残念だが仕方がないし、ご勘弁いただきたい。
それともう一つ。
綺麗なショットと思われる写真には、「あん時ゃ若かったのう・・・」という自分、もしくはOくんがたいてい写っていて、紹介出来ないのが残念だ。
(ネット上に自分の顔をさらけ出す勇気はないんでね。ただし、たった一枚だけ、顔をぼかし修正した上で自分の姿を載せる予定。どこで登場するのかはお楽しみにー。)
実質的な旅行初日の朝。
カーテンの隙間から差し込む朝日が眩しい。どうやら、外は快晴のようだった。
ベッドを降りて、とりあえずホテルの外に出てみた。昨日は深夜の到着だったので、自分たちが今どういう場所にいるのかを確認したかったのだ。
寝ぼけ眼に、ドカンとそびえ立つアルプスの姿が飛び込んできた。
「わっ・・わわっ・・・うわぁぁーーー。」
一気に目が覚め、腰を抜かす。夢にまで出てきた憧れの景観が、今、突如、本物として目の前に現れたのであった。
すぐにでもハイキングに出掛けたい衝動に駆られたが、まずはいったん冷静になり、レセプションへ。そう、我々はまだ、ホテルのチェックイン手続きをやっていなかった。
次は朝ごはん。
朝食ルーム行くと、先に、お一人様の女の子がいた。日本人のようだった。年は同じくらいか。我々は彼女に声をかけ、テーブルを囲み、しばし談笑と情報交換を行った。
Oくんは「よろしかったら、今日、一緒にハイキングしませんか?」とでも言いたげな様子だった。
(オレの気のせいだったらごめんよ、Oくん。でも、そうだっただろ?(笑))
私はというと、他人への気遣い、つまり女の子に合わせてあげようとする気遣いによって、自分たちの行動予定が狂うのがイヤだった。なので「さ、行こうか」とOくんの袖を引っ張り、彼女に挨拶をした。
「じゃあね。よい旅を!」
せっかくの異国での出会いをあっさり捨てた男二人が最初に向かったのは、人気の展望台フィルスト。現在はロープウェイで結んでいるが、昔はチェアリフトだった。
そこからバッハアルプ湖まで、片道およそ1時間のハイキング。絶景なり。いやー気持ちが良くて、とにかく最高。
いったんグリンデルワルトに戻り、午後はゴンドラでメンリッヒェンへ。ここからクライネ・シャイデックまで、またまたハイキング。
私とOくんには共通点があって、二人とも無類のビール好きだということ。
ハイキングをしたら、「じゃ、ちょっと休憩」ということで、カフェの展望テラスに陣取り、美しい景色を眺めながらビールで乾杯。ああ天国!
そう、これよ、これ。これをしたくてスイスに来たようなもんだよなー。