2004年6月25日 準々決勝第2試合 ジョゼ・アルヴァラーデ・スタジアム(リスボン)
フランス 対 ギリシャ
0-1
まさかギリシャがベスト8までたどり着くとは予想しなかった。
開幕戦でいきなり地元のポルトガルを破ったのは、上出来だ。続くスペイン戦も引き分けに持ち込んだ。勝ち点4をゲットし、見事に決勝トーナメントに進出。快挙と言っていい。世界は十分に驚いた。
だが、わりい、ここまでだ、ギリシャ。
フランスはエリート国。強ぇぞ。
キャプテンは、あのジダンだ。それに、バルテス、リザラズ、マケレレ、テュラム、アンリ、トレセゲ・・・。フィールドを彩る名の知れた勇者たち。ほとんどが1998年ワールドカップの優勝メンバー。
ただし、栄光を手にしたこのチームは、実はその次の日韓ワールドカップで屈辱にまみれていた。名誉挽回、今大会に賭ける意気込みは、さぞかし大きかろう。
それに、申し訳ないけど、強国フランスが勝った方が、準決勝、決勝に向け、大会はますます盛り上がるってわけだ。だから私もフランスに勝ってほしいと思っている。フランスが勝てば、次、準決勝で、またこのチームを見られるからな。
だからギリシャさんよ、ここまで本当によくやった、どうか胸を張って帰国してくれ。
私はフランスのゴールラッシュを期待した。ジダンの魔法のプレーを期待した。円熟チームの華麗なる攻撃を期待した。
試合展開はまさに読みどおり。支配しているのはフランス。ギリシャはひたすら守ってカウンター。
どうせギリシャの忍耐力はいつまでも続かないだろう。やがて守備は疲弊し、破綻する。フランスはギリシャの守備の穴を必ずこじ開ける。
誰もがそう思っていた。フランスサポは余裕をかましていた。
前半を終えて0-0。
どうしたフランス・・。何をやってるフランス・・。
いや確かにギリシャの守備は堅い。押し込まれても、破綻しない。まさかここまでやるとは。
後半20分、カウンターが功を奏し、先取点はまさかのギリシャが奪った。マジか!?
フランス怒涛の反撃。ボール保持率はさらに上昇。しかし、どうしてもギリシャの守備をこじ開けることが出来ない。
余裕が消え去り、焦るフランス。スタジアムは徐々に異様な雰囲気へと変わっていく。
タイムアップ、試合終了。タヌキ親父のO・レーハーゲル監督、してやったり。
歓喜に湧くギリシャサポーター、消沈するフランスサポーター・・・。
ありゃー・・。
私も、複雑な感情が入り混じる。
ってことはなにかい? 自分が観戦する次の準決勝も、またギリシャの試合ってわけかい?
ギリシャ対チェコ? それともギリシャ対デンマーク?
なんだかちょっと地味くさー(笑)。
ま、これも勝負の綾ってわけだからな。仕方があるめえな。