クラシック、オペラの粋を極める!

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2017/12/3 ウィーン響

2017年12月3日   ウィーン交響楽団   サントリーホール
指揮  フィリップ・ジョルダン
 
 
フィリップ・ジョルダン、日本初登場。
「ウィーン響首席指揮者の」とか「国立パリオペラ座音楽監督の」とか言うより、「次期ウィーン国立歌劇場音楽監督の」と紹介した方が、よっぽど箔がつくかもしれない。クラシック界の将来を背負う期待の星である。
 
だからかどうかわからないが、お客さんの入りがすこぶる良かった。確かこの日は完売だったと聞く。
 
もちろんプログラムが非常に良かったというのもあるが、別の指揮者だったらこうならなかったかもしれない。
そういえば、今年9月、バイエルン州立歌劇場を率いたペトレンコだってそうだった。誰だって「ベルリン・フィルに選ばれた男」「ウィーン国立歌劇場に選ばれた男」は聴きたいのだ。
 
そのジョルダンの指揮姿は、まるで戦闘士のように勇ましく、そして凛々しい。ジャック=ルイ・ダヴィッドが描いたナポレオンの勇姿の絵を思い出した。カリスマ性が漂っている。
 
王道を歩み、着実にステップアップし、世界の頂点へ登り詰めようとしている輝かしいキャリアが、そうした雰囲気を醸し出しているのだろうか。
「若き日のカラヤンは、ひょっとしてこんな感じだったんじゃないか!?」そんなことも想起させるジョルダンだ。
 
そんなジョルダンのタクトだから、音楽的にも強い求心力、勢いが感じられる。音のベクトルがはっきりしている。
ディティールにもしっかりこだわっており、表現の仕方には独特の特徴がある。
例えば、大きな身体を屈めてサッと音を弱く落とし、そこからググッとクレッシェンドをかけていくのを頻繁にやっていたが、これなんかこれまでに聴いたオペラやコンサートで何度も目の当たりにした彼の得意技だ。
 
個人的にはベートーヴェンよりもブラームスの方が好みに合った。ベートーヴェンは、これからますますウィーンとの結び付きが強くなるにつれ、もっともっと洗練してくるだろうし、鍛え上がることだろう。ウィーン響じゃなくてウィーン・フィルベートーヴェンをやる機会も必ずあるだろうから。
楽しみにしましょう。
 
追記
michelangeloさまがご指摘くださり、フィリップ・ジョルダンPMFで10年ほど前に来日していたそうです。
「日本初登場」は謹んで訂正します。