クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

感動を味わうためには?

 自分は何のためにコンサートに足を運ぶのか?音楽の美しさを堪能し、感動を味わうためである。お金払っているんだもんね。いい気持ちになりたいよね。

 では感動を味わうためにはどうしたらいいか?

 私はある時期から悟りを開き、それ以降比較的単純に感動できるようになった。大抵のコンサートに満足するようになった。
 それまでは、というと、私は演奏者のスタイルに着目し、良い演奏かどうかを一生懸命聞き分けようとしていた。若い頃は通ぶって、やれアバドはどうのこうの、マゼールはああだこうだ、と批評していた。

 ある時ふと考えた。自分は偉そうにアバドはどうだとかマゼールはどうだとか言うが、その良い悪いの基準っていったいどこにあるんだろうと。案外、無意識に単に好んで聴き込んでいたCDと比べていたりして・・・。
 そして、そもそも演奏のスタイルに良い悪いがあるのか、とも考えた。公演を聴いて良くないと感じた場合、それは良くないのではなく、自分の感性と異なっているだけではないか。自分の感性と異なっていたらそれは悪い公演なのか?

 「私はある時期から悟りを開き・・」と上に書いたが、その時に悟ったことが二つある。

 一つは、感性と異なる演奏スタイルに遭遇したとき、それは演奏者から「こういう解釈、こういう捉え方、実は別の一面があるよ」と教わることだということ。こう悟って以来、異質な演奏解釈を排除するのではなく「なるほど、そう来たかあ」「へえ、そういう解釈もあるのか」と単純に驚くようになった。

 悟ったこと二つ目は、「演奏」ではなく「曲」そのものを聴くこと。演奏を通じて作品と対話すること。それ以来、単純に「何て素晴らしい曲なんだろう」「なんて○○って(例えばモーツァルトでもベートーヴェンでもいい)天才なんだろう」ということで感動できるようなった。演奏技術の出来不出来にそれほどイライラすることが少なくなった。 

出された料理をなんでも「おいしい、おいしい!」といって食べている人は、実は幸せな人だと思う。
 このブログで、私はこれからもコンサートのレビューを随時書いていく所存だが、できるだけたくさんの「素晴らしかった」を綴っていきたいと思う。