クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2008年7月8日~9日 ヴェローナ音楽祭

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 おなじみヴェローナ音楽祭。イタリアの夏の風物詩。6月下旬から8月末までの約2ヶ月間、古代円形競技場アレーナで野外オペラが開催される。

 この音楽祭がなくてもヴェローナの旧市街は中世の町並みが残っていてとても美しいので、ただの観光だけでも行くことをお薦めしたい街です。ただし、音楽祭の開催時期はホテルが早くから埋まってしまう上に、値段が高い!!要注意です。

 ヴェローナ市内は過去に何度か訪れてだいたい回っていたので、今回私はヴェローナ郊外のリゾート、ガルダ湖に行きました。湖の遙か先にはアルプスの山並みが見える。遊覧船で湖畔を巡った後、美しい湖を眺めながらテラスで一服。本を読みつつ、通行人を眺めつつ、ビールをぐびぐび飲んで時間を過ごした。極楽じゃー。幸せじゃー。贅沢じゃー。

 湖に突きだしている岬の町シルミオーネはマリア・カラスが愛した町であると聞いた。そこにカラスの別荘があるらしかったが、別に本人が今もそこに住んでいるわけではないので、探すことは断念した。でもカラスがこの町を愛した理由は分かる。美しくて本当に癒されるリゾート地です。

 話をヴェローナ音楽祭に戻す。私が見たのは以下の2つ。

7月8日 ヴェルディ アイーダ
指揮 レナート・パルンボ
演出 ジャンフランコ・デ・ボージオ
カエラ・カロージ(アイーダ)、ドローラ・ザジック(アムネリス)、カルロ・ヴェントレ(ラダメス)、パータ・ブルチュラーゼ(ランフィス)、アンブロージョ・マエストゥッリ(アモナスロ)


7月9日 ヴェルディ ナブッコ
指揮 ダニエル・オーレン
演出 デニス・クリエフ
パータ・ブルチュラーゼ(ザッカリア)、ヴァルター・ボリン(イズマエーレ)、マリア・グレギーナ(アビガイッレ)、レオ・ヌッチ(ナブッコ


 ヴェローナ音楽祭では、トゥーランドットと並んでアイーダがやっぱり定番中の定番でしょう。凱旋行進曲などがあって華やかだし。ナブッコはやや抽象的な舞台装置であったが、別に悪くない。そして両公演ともレベルの高い第一級の歌手陣が勢揃い。さすが世界的なフェスティバルだ。

 これから音楽祭に行くことを検討する方々にアドバイスしたい。
 なるべくステージに近い前の方の席を選んだ方がよい。当然平土間席の前方は料金も高いが、そうでなくても2階席のステージに近い横向きの席(サントリーホールで例示するとLB、RB席あたり)は、十分良い席なのになぜかカテゴリーが低くて安いので、ここらへんをお奨めする。(チケットはインターネットで比較的簡単に取れる。)

 要するに、ステージに近い席が良い席だ。ステージから距離が離れるとどんどん臨場感が落っこちる。
なにせ、最大2万人は収容可能という野外アリーナ。そこでマイクを使わない生歌声を聞くわけだが、やはり音量には限界があって、遠いと「なんか向こうの方で歌ってるな~。」って感じになってしまう。これでは興が冷める。是非、参考にしていただきたい。

 最後に、私が聴いたこの2日間は両日とも客の入りがイマイチだった。前回行ったときはほぼ満員で熱気むんむんだったのに。平日だったからか、まだバカンスシーズン前だったからか、それとも一時期に比べて人気が停滞しているのか・・・。少し寂しかった。