2009年1月11日 NHK交響楽団定期演奏会 NHKホール
指揮 デーヴィッド・ジンマン
リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)
ショスタコーヴィチ ヴァイオリン協奏曲第1番
シューベルト 交響曲第8番「グレート」
なんだかさあ、ここ最近N響の評判悪いんだよね~。私の友人、信頼している先輩らがみんな異口同音に言っている。「ダメだ」って。
個々のオケプレーヤーのレベルは日本の他のオケに比べれば優れているはずだし、客演する指揮者も有名な人ばっかり。なのに・・・。
私の意見を言わせてもらうと、他のオーケストラは生き残りを賭けて、お客さんを必死に呼びこみ、満足してもらおうと一生懸命演奏し、またプログラミングや企画も練りに練っている。
それに対してN響は、「安泰」に満足しちゃっている気がしてならない。デュトワが監督だったときは結構面白いプログラムが並んだが、退任以降またつまらないラインナップに戻っている。実際、私もN響より、他のオケの定期公演に行く方が多い。今日だって、実は久しぶりなのだ。
で、久しぶりに聴いた感想。
まあ、ダメ!っていうほどでもないが、やっぱり、どこかサラリーマン的な演奏だった。名匠ジンマンをもってしてでも、劇的に変えるのは難しいのか・・・。
この日の聴き物は一曲目のバティアシュヴィリが弾くタコのヴァイオリン協奏曲であった。
バティアシュヴィリは特大ホームランを放った。いや、凄かった。テクニックもあるし、力強い。プログラムで初めて知ったが、フランソワ・ルルーの奥さんだったのね。きっと旦那からも、音楽の良い影響をたくさん得ているに違いない。
わたくし事ですまぬが、知っている人は知っているけど、私はショスタコーヴィチ大好き人間である。従って、このヴァイオリン協奏曲もだ~い好き。
第1楽章の、氷のように冷たく張りつめた旋律はいやはや本当に痺れる。
映画で、殺人を犯し、完全犯罪をもくろむ犯人が、殺した後に一人静かに証拠を消し、アリバイ工作を黙々と行っているときのBGMにぴったりだと思うのだが、いかがであろうか??(我ながら良い比喩だと思っているのだが・・・ダメ?(笑))
メインのグレートについての感想は上記の「サラリーマン」ということで、以上。