クラシック、オペラの粋を極める!

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2008/11/24 ニッセイオペラ マクロプロス

2008年11月24日 ニッセイオペラ・二期会 日生劇場
日生劇場開場45周年記念公演
ヤナーチェク作曲 マクロプロス事件
指揮 クリスティアン・アルミンク  新日本フィルハーモニー交響楽団
演出 鈴木敬介
小山由美(エミリア・マルティ)、ロベルト・キュンツリー(アルベルト)、林美智子(クリスタ)、井ノ上了吏(ヴィーテク)、大島幾雄(プルス)他


 こういう隠れた名曲を採り上げてくれると本当にうれしい。単に採り上げただけでなく、音楽的にも素晴らしかった。さすがアルミンク、ヤナーチェクフィルを振っていた経験はだてじゃない。

 演出については、「まったくこの演出家は、ホント相変わらずだな。」と言わせてもらう。思い切った解釈で作品に新たな光を照らすこともしないし、自らが考えるオリジナルな作品の本質を聴衆に問うこともしない。演技も装置も衣装も超ベタ。多分、そういう自己主張をしないことこそが本分だと思っているのだろう。はっきり言って時代遅れの演出家だ。まあ確かに初心者にはやさしいだろうし、珍しい作品にもやさしいかもしれないが。

 苦言ついでにもう一つ、プロンプターの声が最初から最後まで聞こえっぱなしで気になって仕方なかった。確かにまあ、難しいチェコ語を憶えるのは大変であろう。でも、全部のセリフにイントロが必要なのか?もうちょっと何とかして欲しかった。

 歌手についてはやはり主役の小山さんが存在感抜群。貫禄の勝利。祝横綱白鵬3連覇。ただ、私の個人的な好き嫌いで、小山さんの発声はクセがあってちょっと、あんまり・・・。なんつうのかな、「うらめしや~。ひゅ~ドロドロ・・」っていうワウワウした声(笑)。スミマセン、うまく言えないけど、晩年のギネス・ジョーンズみたいな歌い方なのね・・・と思っていたら、今日の最後の場面、一気に300歳に変身して銀髪になったら、まさに姿までギネス・ジョーンズに似ていた。

 来年のニッセイオペラはシュトラウスカプリッチョらしい。期待してまっせ。