クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

コンチェルトの功罪 その2

いったいいつ頃からだろうか。協奏曲が終わると、ソリストは今や必ずアンコールを演奏するようになった。ほぼ100%。
昔はそうでもなかった。どうしてそうなっちゃったのだろうか。
 
アンコール演奏、楽しみにしている人も多いのだろう。コンチェルトを聴きながら「もっと聴きたい、この素敵な時間をもっと楽しみたい」と思っていたその時、アンコールをやってくれたら、「ああ嬉しい!」となるのも、ある意味ごもっともだ。
 
私はというと、個人的にちょっと複雑な感情を抱く。
不要とまでは決して言わないが、必ずやってほしいとは思わない。
2、3分ほどの小曲をさり気なく披露して終わりにする程度なら、まあ、目くじらを立てる必要もない。
だが、5分以上もする作品を延々と演奏したり、アンコールのアンコールで2曲も演奏したりするのを目の当たりにすると、時々ツッコミを入れたくなる。「勘違いすんなよ」と。
 
理由。その公演の主役はオーケストラだから。ソリストさんよ、あんたじゃないんだって。
 
これが、リサイタル公演ならば、話は完全に別だ。逆に、一通りプログラムの演奏が終わると、「さあ、アンコールは何をやってくれるかな?」とワクワクする。
それは、リサイタルではソリストが主役だからだ。お客さんも、100%そのソリストの演奏に期待してチケットを買っている。
 
気になるのは、ソリストが悦に浸ってアンコール演奏している間、ステージの上で観客と一緒に聞かされることになるオケ奏者の皆さんの気持ちだ。
いったいどう思っているのだろう。機会があれば、是非尋ねてみたい。
楽しい??
「付き合わされてるなー」と思ってない?
 
指揮者はいいよな。引っ込んでしまうからな。
でも、オーケストラは待たされる。
「あー、早く控室に戻って水分補給してえ」と思ってない?
 
もっとも、最初に述べたとおり、今やコンチェルトの後のアンコールは完全に定着してしまったので、「もはやそういうもの」と諦めちゃってるのかな。
 
で? どうなんですか、オケ奏者の皆さん?