クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ワールドカップ優勝、現地では

もし優勝したらフランス全土がすごいことになるぞ、お祭り騒ぎを見られるぞ、と密かに期待したら、マジでそうなった。そして、予想どおり、期待どおり、異常な盛り上がりが繰り広げられた。
 
試合が終了してからすぐに音楽祭の会場へ歩いて向かったのだが、道中で目の当たりにしたのが、歓喜の爆発だった。
街の中を行き交う自動車がクラクションを鳴らしまくり。その騒音のすごさといったら・・。うるさいことこの上なし。
その自動車の助手席、後部座席からは、同乗者が身を外に乗り出し、ウィンドウに腰かけ、叫び、歌い、国旗を振り回している。
日本だったら完全アウト。即パトカーに追跡され、捕まるだろう。そもそも危険極まりないことだが、優勝してしまった以上、もうなんでもあり。で、お咎めは一切無し。取り締まりも制御不能。国民の半分を警察官にでもしない限り、不可能だ。
街行く人々は応援歌を歌い、チャントし、国歌を歌って、喜びを表現する。
 
こういう時、フランス国歌というのは、実に勇ましく、かっこいい。
酔っ払った若者がけたたましく国歌を歌っているが、そんなやつらの歌でさえ、かっこいい。
日本が勝っても、渋谷のスクランブル交差点で誰も「きーみーがあーよーおーわー」と歌わない(笑)。原曲の問題なのか、それ以外の問題なのか。
あ、別に君が代を否定しているわけではないので、あしからず。
 
国民がこんなにも喜びを爆発させることって、他に何があるというのだろう・・。
革命を起こして独裁政権を転覆させたり、国家独立を果たしたり、要するに民族の念願を果たした時、人々はこのように喜び騒ぐのだろうか・・・。
ワールドカップを制するというのは、それに匹敵するくらいすごいことなのだ。
 
午後10時半、オペラが終わって会場の外に出ても、自動車のクラクション騒音はまた続いている。静かに寝たい人にとってはまことに不運なことだが、仕方がない、だって優勝しちゃったんだから。
 
遅い夕食をとってホテルに戻り、テレビを付けると、どのチャンネルを回しても「フランス優勝!」一色。そりゃそうだよな。
パリ・凱旋門からシャンゼリゼ通りと続くエリアの中継映像に、思わず息を呑んだ。ものすごい人だかり。何十万という人が繰り出しているのだ。
 
翌日朝、チェックアウトの時、受付のおじさんに「フランスおめでとう!」と声を掛けたら、「メルシー・ボクー!」と握手された。あの時のおじさんの嬉しそうな笑顔は、たぶんずっと忘れないな。「おじさんおめでとう!」
 
フランスを離れるマルセイユ空港内の売店で、私は自分へのお土産として、フランスの代表的なスポーツ新聞「レキップ」を買った。たった200円の記念品(笑)。
 
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