クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2018/5/1 ブルージュ1

ブルージュに移動した。ヘントから電車で30分。
天気は晴れ。相変わらず寒いのが難点だが・・・。
 
奇跡の街ブルージュ。街全体が世界遺産。欧州を代表する古都。北のヴェネツィア。屋根のない中世美術館・・。この街を褒め讃えるキャッチフレーズはいくらでもある。
 
前回訪れたのは四半世紀くらい前。まだ海外旅行駆け出しの頃だ。ブリュッセルからの日帰りだった。
今回は一泊する。しかも、夜の公演はない。疲れを気にせず、丸一日いくらでも好きなだけ観光できるというのは、なんと気が楽なことか。
逆に言えば、夜の公演で眠くならないよう、体を休め、体調を整えることに、毎回どれほど神経を遣っていることか・・・。
 
さっそく散策開始。BGMは当然コルンゴルトの「死の都」。
・・と言いたいところだったが、伝説のローカル旅番組「水曜どうでしょう」ヨーロッパ編で、大泉洋が、五木ひろしの「よこはま・たそがれ」中のワンフレーズ「ブルース♪」に引っ掛け、「ぶーるぅ~じゅ♪」と歌う場面を思い出し笑いしながら、それを口ずさんでいた。
イメージ 2
 
 このお店、なかなか笑える。
イメージ 1
 
それにしても、ブルージュは美しい。ため息が出る。中世から時間が止まっている感覚。
前回訪問からずいぶんと時間が経ち、街の中に新しさ、現代っぽさを少しでも見つけてしまったら嫌だなと思っていたが、杞憂だった。この景観の保存状態は称賛に値する。
イメージ 5
 
ここに来たらやっぱり乗らなきゃ、遊覧船。30分程度で8ユーロ。
イメージ 3
 
前回時間がなくてパスしてしまい、ずっと長い間忘れ物をしたような気持ちになっていたグルーニング美術館と聖ヨハネ施療院(旧メムリンク美術館)を訪問。欠けていたピースをようやく埋め、すっきりした気分。
 
ブルグ広場、市庁舎の隣に、「聖血礼拝堂」というのがある。
イメージ 4
 
キリストの磔刑の際に流れ出た血を受けた痕跡が金属の破片に付着していて、それを聖なる宝とし、保存しているらしい。十字軍の騎士が持ち帰った物だそうだ。
 
うーむ・・・実に怪しい(笑)。眉唾だなあ。
真贋結果出てるのか? どうせ偽物なんじゃねえの?
・・などと疑ってはいけない。信じ、そして祈る、それが重要だ。きっと。
 
礼拝堂だけ軽く覗き見してすぐに退出しようとしたのだが、ちょうどその時、堂内にアナウンスが流れた。
「皆様、あと数分でミサが始まります。」
たまたまだったが、そういう時間らしい。ならばそのミサを少々見学しようと居残った。
ミサはわずか5分くらいであっさり終了。すると、参加者がささっと急ぎ足で主祭壇前に並び始めたではないか。
聖血の御拝観である。
あっしもどんな物か、そりゃ見たい見たい。
列に並んだ。見た。
うーーん、よくわからん。
真っ赤な痕跡がベタッとこびりついてりゃ、「おー、これか」と分かるだろうが、不鮮明極まりないのだ。
もっとも、その微妙さ、曖昧さこそが、妙なリアリティとミステリアスっぽさを呼び起こしているのかもしれないが・・・。
 
ちなみに小銭程度のお布施が必要。写真撮影、当然不可。
 
最後に街のシンボルである鐘楼を登り、この日の観光を打ち止めにしようと思っていたのだが、なんと長蛇の列。しかもなかなか動かない。
15分くらい並んでいたが、埒があかないので、たまらず退散。
また明日、朝一で来よう。