クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2017/7/8 神奈川フィル

2017年7月8日   神奈川フィルハーモニー管弦楽団   横浜みなとみらいホール
佐藤俊介(ヴァイオリン)
モーツァルト  皇帝ティートの慈悲序曲、ヴァイオリン協奏曲第5番
 
 
神奈川フィルはこれまで片手で数えるくらいしか聴いていない。だというのに、「あ、オケの音色が変わったな。」と気づく。
何で分かるのか。何でそんなことが言えるのか。
答えは簡単だ。オケの音がスダーンの音になっているからだ。
 
確固たる造形と様式感が備わり、音楽の原点そして本質にひたすら迫る。表現は丁寧でありながら、説得力に富み、推進力に満ちている。
これがスダーンの音楽である。
 
更に言えば、スダーンの音楽は音楽の基礎そのものだと思う。クラシック音楽がクラシックである所以。
だから、オーケストラとしてもう一度原点に立ち返り、ビルドアップして、作品とともに飛翔したいと思う時、スダーンを招くのは、実に理にかなっている。
ということで、日本の各地から客演指揮の要請が引きも切らないスダーン。年に何度も来てくれて、本当にありがとうございます。
 
コンチェルトを弾いた佐藤さんは、このところオランダでの活躍が目覚ましいらしいが、スダーンとの結びつきがあったのだろうか。
ものすごくいいセンスをしているアーチストだと思うのだが、少々「オレがオレが」意識が前のめりになっている気がする。もっと指揮者とオーケストラに任せればいいのに・・・。惜しい。